Lark AnyGen 完全ガイド2026 — とは・できること・料金・AIエージェントの作り方を公式一次情報で解説

Lark AnyGen / AI アシスタント・AI エージェント 完全ガイド

Lark AnyGen 完全ガイド2026 — とは・できること・料金・AIエージェントの作り方を公式一次情報で解説

Lark AnyGen って結局なに?」「料金はかかるのか、どうやって始めるのか」「ChatGPT を個人で使うのと何が違うのか」——この疑問に、他社のまとめ記事ではなく Lark 公式の AnyGen ページ公式ヘルプセンターの一次情報だけで答えるのが本記事です。AnyGen とは何か → できること → 料金 → 最短1分の始め方 → Base フローで動く AI エージェントの作り方までを一気通貫で整理し、IT 専任者のいない中小企業でも「まず1業務を AI に任せる」ところまで到達できる状態にします。自社 EC 事業を Lark に集約し月 240 時間 → 24 時間(90% 削減)を実証した当社の実装知見も併記します。

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目次

この記事でわかること

  • Lark AnyGen とは何か — 公式ページの定義そのままの「Lark 上で使えるオールインワンの AI アシスタント」の中身と、ChatGPT 個人利用との決定的な違い
  • できること — 公式が挙げる3つの価値(情報の横断一元管理・成果物の自動生成・実行のクローズドループ)とプリセット「業務スキル」
  • 料金の一次情報 — AnyGen 個別の公開料金は現時点で記載がないという事実と、土台になる Lark 本体プラン(20名まで無料)の正確な数字
  • 始め方 — コード変更不要・最短1分で Lark に連携する3ステップと、Base フローの「AI エージェントノード」で業務エージェントを作る具体手順
  • 中小企業の現実解 — AnyGen・Base AI・AnyCross の使い分けと、月240時間→24時間を実証した当社が推す「最初の1業務」の選び方

目次

  1. 結論 — AnyGen は「Lark の中で仕事をする AI アシスタント」。追加開発なし・最短1分で始まる
  2. Lark AnyGen とは — 公式定義と4つの特徴
  3. Lark AnyGen でできること — 公式が挙げる3つの価値
  4. AnyGen の料金 — 個別料金の公開記載はなし。土台の Lark プランを正確に押さえる
  5. Lark AnyGen の使い方・始め方 — 最短1分の連携3ステップ
  6. AI エージェントの作り方 — Base フローの「AI エージェントノード」実装5ステップ
  7. カスタム MCP でエージェントを拡張する — Claude 連携という次の一手
  8. どの業務から任せるか — 中小企業の「最初の1業務」の決め方
  9. AnyGen・Base AI・AnyCross の使い分け — 迷ったらこの整理
  10. つまずきポイント3つと回避策
  11. よくある質問(FAQ)
  12. まとめ — 「AI を入れる」ではなく「1業務を任せる」から始める

結論 — AnyGen は「Lark の中で仕事をする AI アシスタント」。追加開発なし・最短1分で始まる

結論を先に述べます。Lark AnyGen は、チャット・ドキュメント・タスク・議事録といった Lark 内の情報とつながった状態で動く「オールインワンの AI アシスタント」であり、コード変更や複雑な設定なしに、最短1分で使い始められますLark 公式 AnyGen ページ、2026年8月18日確認)。ChatGPT を個人ブラウザで使う場合と違い、AnyGen は権限の範囲内で社内の情報を自動統合し、要約・優先順位付けから成果物の自動配信・担当者へのリマインドまで、「答えて終わり」ではなく「仕事を前に進める」ところまでを担うのが公式の設計思想です。

そして中小企業にとって重要な実務上の結論は次の3点です。①導入のハードルは極めて低い——ボットは自動で作成・連携され、エンジニアによる設定は不要と公式が明言しています。②AnyGen 個別の公開料金は、公式ページ・料金プランページのいずれにも現時点で記載がない——土台になる Lark 本体は20名まで無料の Starter プランから始められるため、「まず触って判断する」コストはゼロに近い一方、AnyGen 自体の課金条件は公式への確認が必要です。③「AI エージェントを作る」は Base のフロー機能でノーコードで実現できる——ベータ提供中の「AI エージェントノード」を使えば、プロンプトとツールを組み合わせた業務エージェントを、プログラミングなしで自社の業務データの上に組めます。本記事はこの3点を、公式一次情報の該当箇所を示しながら順に解説します。

Lark AnyGen とは — 公式定義と4つの特徴

結論として、Lark AnyGen とは「Lark 上で使えるオールインワンの AI アシスタント」であり、メッセージの処理・コンテンツ作成・ワークフローの自動化までを1つのアシスタントが担う、というのが公式の定義です(Lark 公式 AnyGen ページ)。Lark(公式サイト)はチャット・ビデオ会議・ドキュメント・業務データベース(Base)・承認などを1つに統合したビジネスアプリですが、AnyGen はその Lark に「AI の同僚」を追加する位置づけの機能です。

公式ページは AnyGen の特徴として次の4点を挙げています。

公式が挙げる特徴 中小企業にとっての意味
ワンクリック導入、最短1分で利用開始。コード変更や複雑な設定は不要で、ボットは自動で作成・連携される 情シス専任者がいなくても始められる。「AI 導入プロジェクト」を立ち上げる前に、まず触って判断できる
あらかじめ用意された「業務スキル」。営業レポート作成や競合分析など、日常業務に必要なスキルをそのまま利用できる プロンプト設計の知識がない社員でも、用途を選ぶだけで使い始められる
24時間365日、回答だけでなくタスクを実行。指示に応じて整理・生成まで一貫してサポート 「調べて答える」で終わらず、レポート作成や配信などの作業そのものを任せられる
エンタープライズ水準のセキュリティ。Lark のセキュアなインフラ上で稼働し、サーバー管理や脆弱性対応が不要 自社でサーバーを立てたり、AI 基盤の保守要員を抱えたりする必要がない

出典: Lark 公式 AnyGen ページ(2026年8月18日確認)

なお正直に補足すると、2026年8月18日時点で Lark 公式ヘルプセンター(日本語)を「AnyGen」で検索しても専用の解説記事はまだヒットせず、日本語の一次情報は上記の公式ページが中心です。機能の細部は今後変わる可能性があるため、本記事では「公式に書かれていること」と「当社の実装経験からの補足」を明確に分けて記述します。Lark の AI 機能全体(標準 AI・AnyGen・AnyCross)をまず俯瞰したい方は Lark AI でできること全整理2026 を先に読むと、本記事の位置づけがつかみやすくなります。

Lark AnyGen でできること — 公式が挙げる3つの価値

結論として、AnyGen ができることは「①社内情報の横断一元管理」「②成果物の自動生成」「③実行のクローズドループ」の3つに整理されており、共通するのは「Lark の中に蓄積された情報を材料に働く」という点です(公式 AnyGen ページの「AnyGen で、Lark の仕事をもっとスマートに」より)。

① 重要情報を横断的に一元管理する

公式ページの記述では、AnyGen は IM(チャット)・ドキュメント・タスク・会議議事録など、権限内の情報を自動で統合し、ツールや部門の壁を越えて要約・優先順位付け・異常検知を行います。ここでのキーワードは「権限内」です。AnyGen が読めるのはそのユーザーがもともとアクセスできる情報の範囲であり、だからこそ Lark 側の権限設計(誰がどのフォルダ・どの Base を見られるか)が AI 活用の土台になります。チャットも文書も業務データも別々のツールに散っている会社では、そもそも「AI が横断して読める場所」が存在しません。情報が Lark に集まっているほど AnyGen は賢く働く——これが統合型ツールの上で AI を使う最大の理屈です。

② プロフェッショナルな成果物を自動生成する

公式ページは、日報・レポート・スライド・分析結果といった分散した情報を「すぐ使える成果物」に変換すること、そして AI 生成と人の手で仕上げる運用にも対応することを挙げています。中小企業の実務でいえば、「営業チャットの今週のやり取りと Base の案件データから週次報告のたたき台を作る」「会議の議事録から決定事項と宿題を抜き出して整形する」といった、誰かが毎週1〜2時間かけていた「まとめ作業」の下ごしらえがここに当たります。ゼロから完成品を出させるのではなく「8割のたたき台を AI、最後の2割を人」と割り切るのが定着のコツで、この設計論は 中小企業の AI エージェント導入 実装ガイド2026 で詳しく扱っています。

③ 実行のクローズドループを実現する

3つ目が AnyGen らしさの核心です。公式ページは「成果物を自動配信、担当者へリマインド、ボトルネックを可視化。結論で終わらず、仕事を前に進め続けます」と記述しています。つまり、生成した週次レポートを担当チャットに自動で配る、対応が止まっている案件の担当者に催促を送る、といった「生成のあとに続く実行」までを射程に入れています。個人で ChatGPT に文章を作らせる使い方との違いはここで、生成物をコピーして貼って配る「人力の後工程」が残る限り、AI の時間削減効果は頭打ちになります。具体的にどんな業務エージェントが組めるかのパターン集は、姉妹記事 Lark AnyGen で社内 AI エージェントを内製する — 実装パターン7選 にまとめてあり、本記事の「作り方」を読んだあとの実装カタログとして使えます。

AnyGen の料金 — 個別料金の公開記載はなし。土台の Lark プランを正確に押さえる

結論として、2026年8月18日時点で、AnyGen 個別の料金は Lark 公式の AnyGen ページにも料金プランページにも公開記載がありません。料金プランページのオプションサービス欄に並ぶのは AI ノート・Meegle・Base オートメーション・AnyCross であり、AnyGen は現時点で価格表に載っていない、というのが確認できる事実のすべてです(Lark 公式料金プランページ、2026年8月18日確認)。したがって AnyGen の課金条件・利用上限は、導入検討の際に公式への問い合わせで確認するのが確実です。推測の価格を書いているまとめ記事もありますが、一次情報にない数字は判断材料にしないことを推奨します。

一方、AnyGen の土台になる Lark 本体の料金は明確に公開されています。AI 活用の前提としてここを正確に押さえておきましょう。

プラン 月額(1ユーザー) ユーザー数 Base 行数/テーブル オートメーション/月 Base AI
Starter ¥0 20名まで 2,000 行 1,000 回 制限トライアル
Pro ¥1,420(税抜・年払い) 500名まで 2万 行 5万 回 拡張トライアル
Enterprise 要お問い合わせ(個別見積) 無制限 5万 行 50万 回 拡張トライアル

出典: Lark 公式料金プランページ(2026年8月18日確認)。Base AI の行は同ページの「業務フローの自動化」欄の表記(制限トライアル/拡張トライアル)をそのまま記載。

実務上のポイントは3つです。①社員20名以下なら費用ゼロで検証を始められる(Starter は20名上限。2025年3月1日の改定で無料枠は50名→20名に縮小されており、古い記事の「50名まで無料」は現在は誤りです。改定内容は公式ヘルプの該当記事を参照)。②21名以上は Pro 前提で試算する——30名なら ¥1,420×30 = 月 ¥42,600(税抜)が目安です。③AI に業務データを扱わせるなら Base の行数上限がボトルネックになりやすいため、本稼働は Pro と割り切るのが現実的です。全プランの詳細・隠れコスト・他社との総額比較は Lark 料金 完全ガイド【2026年最新】当社の料金プランページを参照してください。

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Lark AnyGen の使い方・始め方 — 最短1分の連携3ステップ

結論として、AnyGen の利用開始は「公式ページからサインイン → Lark を選んで連携 → 利用開始」の3ステップで、公式は「ワンクリック導入、最短1分」と案内しています公式 AnyGen ページ「Lark での AnyGen AI アシスタントの始め方」より)。

すでに Lark アカウントを持っている場合は次の通りです。

  1. AnyGen AI アシスタントのページにアクセスし、「アシスタントの準備を始める」をクリックして、Lark アカウントでサインインする
  2. 一覧から Lark を選択し、「連携」をクリックして設定を開始する
  3. 設定完了後、Lark 上で AnyGen AI アシスタントを利用できるようになる

まだ Lark アカウントがない場合は、先に Lark アプリをダウンロードして無料登録(20名まで ¥0 の Starter プラン)を済ませ、上記の手順に進みます。ボットの作成・連携は自動で行われ、コードの変更や社内エンジニアによる設定は不要というのが公式の案内です。Lark 自体をこれから導入する会社は、アカウント作成から社内展開までの全体手順を Lark DX 完全ロードマップ2026 で先に押さえておくと、AI 活用を「点」ではなく「線」で設計できます。

1つだけ当社からの実務的な補足を加えると、最初の連携は「情報システム担当」ではなく「実際にまとめ作業を抱えている本人」のアカウントで試すことを推奨します。AnyGen の価値は権限内の情報を横断して働くことにあるため、日報や議事録が実際に流れているチャット・ドキュメントにアクセスできる人が触ったほうが、導入判断に足る手応えを最短で得られるからです。

AI エージェントの作り方 — Base フローの「AI エージェントノード」実装5ステップ

結論として、「自社専用の AI エージェントを作る」は、Lark Base のフロー機能に用意された「AI エージェントノード」を使えばノーコードで実現できます。公式ヘルプ(Base のフローで AI エージェントノードを使用する、最終更新 2026-06-26)によれば、この機能はベータテスト中・PC でのみ使用可能で、大規模モデルとメモリー機能を組み合わせ、ツールを自律的に呼び出してタスクを完了します。公式が挙げる使用例は「Base の膨大なデータをボットで横断検索する」「複雑な情報から必要な項目を自動抽出・整理するデータ抽出ボット」「全プロジェクトの進捗を自動集計して定期サマリーを作る」の3つです。

Lark Base(Lark Base が中小企業の業務効率を変える3つの理由で詳説)は案件・顧客・在庫などの業務データを載せるノーコードデータベースです。その上で AI エージェントを組む手順を、公式ヘルプの構成に沿って5ステップに整理します。

ステップ1: フローを開き、AI エージェントノードを追加する

Base ファイルを開き、左側のナビゲーションから「フロー」を開きます。トリガー(例:「Lark メッセージを受信したとき」「ボタンがクリックされたとき」)を設定したうえで、「…を実行する」から AI エージェントを選択します。既存ノードの間に挟む場合は、ノード間の「+」アイコンから追加します。

ステップ2: プロンプトと出力形式を設定する

ノードの設定画面で、AI に実行させたい指示(プロンプト)を入力します。プロンプトは最大 10,000 文字まで入力でき、⊕ アイコンから前のノードで生成されたデータ・Base の変数・システム時間を参照できます。後続のノードで決まった構造のデータが必要な場合は「カスタム出力形式」を有効にし、基本モード(フィールド定義)か JSON モードで出力の型を指定します。また詳細設定の「システムメッセージ」はプロンプトより優先して適用されるため、エージェントの役割・口調・守るべきルールなど土台の指示はシステムメッセージ側に書くのが公式の推奨です。

ステップ3: モデルを設定する

AI エージェントノードの右側に表示されるモデルサブノードで、使用するモデルを選択します。公式ヘルプでは Seed モデルが既定で、DeepSeek モデルに切り替え可能と案内されています。詳細設定では温度(ランダム性、0〜2)・最大トークン数・タイムアウト(ミリ秒)を調整できます。業務利用ではランダム性を低めに設定し、出力のばらつきを抑えるのが定石です。

ステップ4: メモリーとツールを設定する

トリガーが「Lark メッセージを受信したとき」の場合はメモリーサブノードで、AI が読み取る過去の会話履歴の件数を設定できます(1問1答を1件とカウント)。さらにツールサブノードでは、メッセージ送信・レコード追加・抽選・乱数生成といった標準ツールに加え、カスタム MCP(モデルコンテキストプロトコル)ツールを追加できます。AI は指示を理解し、必要なツールと使用回数を自律的に決めてタスクを進めます。ツールを使える回数の上限は詳細設定の「最大反復回数」で制御します。

ステップ5: 保存・有効化してログで検証する

設定後、フローを保存して有効化すれば稼働開始です。公式ヘルプは実行ログの確認によりフロー全体を制御・管理できることを明記しており、実務ではここが最重要工程です。最初の1〜2週間は出力を人が全件確認し、プロンプトを直しては再実行する——この検証ループを回した分だけエージェントの精度は上がります。なおトリガーを受信メッセージにした場合は「リアルタイム応答」(ベータ)を有効にでき、生成中の内容を逐次返信して応答を速められますが、返信先は法人内のメンバーまたはグループチャットに限定される点に注意してください(外部ユーザーがトリガーの場合は実行に失敗します)。

「何をエージェント化するか」のアイデアが欲しい方は、実装パターン7選(日報要約・社内問い合わせ Bot・ナレッジ検索など難易度順)をカタログとして使ってください。手順を読んで「自社だけでは組み切れそうにない」と感じた場合は、当社の AI 業務自動化支援サービス60分の無料相談で、貴社の業務に当てはめた設計から一緒に進めることもできます。

カスタム MCP でエージェントを拡張する — Claude 連携という次の一手

結論として、AI エージェントノードがカスタム MCP ツールに対応したことで、Lark の AI は「Lark の中で完結する自動化」から「外部のツール・データを呼び出す自動化」へ拡張できるようになりました。公式ヘルプによれば、カスタム MCP の設定ではトランスポート(ストリーマブル HTTP / SSE)・MCP サーバー URL・認証方式(認証不要/ヘッダー認証/Bearer 認証)を指定します(公式ヘルプ該当記事)。

MCP は Anthropic 社が公開した、AI とツールをつなぐオープンな規格で、対応ツールが急速に増えています。当社でも Claude と Lark を MCP で接続し、Base のレコード操作やメッセージ送信を AI 側から実行する構成を実務で使っています。この「Claude × Lark」の具体的なできること10選は Claude × Lark 連携でできること10選2026、開発寄りの実装手順は Lark Base API × MCP で自社業務を自動化する にまとめています。まず Lark 内の AI エージェントノードで1業務を回し、物足りなくなったら MCP で外部と接続する——この順番なら、小さく始めて大きく育てる拡張パスが最初から確保されています。

どの業務から任せるか — 中小企業の「最初の1業務」の決め方

結論として、最初に任せる業務は「毎週発生し、材料が Lark 内にあり、間違えても致命傷にならない『まとめ作業』」から選ぶべきです。当社が自社 EC 事業を Lark に集約し、月 240 時間の定型業務を 24 時間まで圧縮(90% 削減)できたのも、最初から大物を狙わず、地味だが毎回発生する仕事から順に載せ替えたからでした。中身は特別なことではありません。受発注情報の転記と突合、在庫数の集計、日次売上のレポート化、顧客対応履歴の記録——それぞれは数十分の作業ですが、毎日・毎週発生するために月に積み上がると240時間になっていた。これを Base への一元化 → 自動化 → AI 要約の順で置き換えていった、というのが実際の道筋です(この事例の詳細は 自社EC 240h→24h の実装記録 を参照)。

公的データもこの「小さく始める」戦略を裏付けます。中小企業白書(中小企業庁)が繰り返し指摘するとおり、中小企業のデジタル化の最大の障壁は IT 人材・人手の不足であり、AI を使いこなす専任者を新たに雇う前提の計画は多くの会社で現実的ではありません。また IPA「DX動向」が示すように、日本企業の DX は個別ツールの導入段階で止まりがちで、業務プロセスの変革まで到達しにくい構造があります。民間調査でも、DX に取り組んだ企業の 64% が「失敗した」と回答したという報告(Gron 調査、2026年)があり、失敗の典型は「ツールを入れたが業務が変わらない」パターンです(この数字の読み解きと回避策は DX 失敗率 64% を回避する 5 ステップ で詳述)。裏を返せば、「どの業務の・どの工程を・どこまで任せるか」を1つに絞って決めてから触るだけで、この失敗パターンの大半は避けられます。

選定の目安として、当社は次の3条件を使っています。①頻度: 週1回以上発生する(月1の業務は検証ループが遅すぎる)。②材料: 入力となる情報がすでに Lark のチャット・Docs・Base にある(ないなら先にデータを載せる。90日での載せ替え手順は 中小企業 DX 進め方 90日ロードマップ を参照)。③リスク: 出力を人が確認してから使う運用にできる(対外送信の完全自動化は最初はやらない)。この3条件を満たす業務——日報・週報の要約、会議議事録の整形、問い合わせの一次回答案、Base データの週次サマリーなど——から1つ選び、前章の5ステップで組む。これが IT 専任者のいない会社の最短ルートです。

AnyGen・Base AI・AnyCross の使い分け — 迷ったらこの整理

結論として、Lark の AI・自動化系の機能は「AnyGen=人と対話しながら働く AI アシスタント」「Base の AI・フロー=業務データの上で動く自動化とエージェント」「AnyCross=外部システムとの連携基盤(iPaaS)」と役割で切り分けると迷いません。

機能 役割 向いている仕事 詳細記事
AnyGen Lark 上のオールインワン AI アシスタント 権限内情報の横断要約・成果物生成・配信やリマインドまでの実行 本記事+実装パターン7選
Base の AI・フロー 業務データベース上の自動化+AI エージェントノード(ベータ) レコードの自動分類・抽出・集計、条件分岐する業務フロー Lark Base 3つの理由
AnyCross 外部 SaaS・基幹システムとのノーコード連携(iPaaS) Salesforce・freee など外部ツールと Lark のデータ同期 AnyCross 完全ガイド2026

判断の順序はシンプルで、まず標準機能(Base の自動化・AI)でできないかを確認し、対話型の横断アシスタントが欲しければ AnyGen、外部システムとの接続が必要になったら AnyCross、の順で検討します。なお「そもそも Lark か、他のツールか」の段階で迷っている方は、Lark vs kintoneLark vs Microsoft Teams など個別比較を参照してください。AI 機能を含む全体像の比較軸は Lark AI でできること全整理2026 が入口になります。

つまずきポイント3つと回避策

結論として、AnyGen・AI エージェント活用の典型的なつまずきは「材料不足」「検証不足」「期待過剰」の3つで、いずれも技術ではなく運用設計の問題です。

つまずき①: Lark に情報が載っておらず、AI が読むものがない。AnyGen の価値は権限内情報の横断統合にあるため、チャットがメール、文書がファイルサーバー、台帳が Excel のままでは力を発揮できません。回避策は、AI より先に「業務の載せ替え」を進めることです(12ヶ月ロードマップの Phase 1〜2 が該当)。

つまずき②: 作りっぱなしで検証ループを回さない。AI エージェントは一発で完成しません。実行ログを見てプロンプトを直す運用を最初の2週間続けられるかが分水嶺です。担当を「作った人」に固定し、週1回の見直し時間をカレンダーに入れてしまうのが確実です。

つまずき③: ベータ機能・未公開仕様への期待過剰。本記事で見たとおり、AI エージェントノードはベータテスト中・PC のみ、AnyGen の個別料金は公開記載なし、と「まだ固まっていない部分」が残っています。回避策は、確定している土台(Lark 本体プラン・Base・標準自動化)で業務の骨格を組み、AI はその上の「変化しても差し替えられる層」として設計することです。仕様の最新確認は必ず公式ヘルプセンターを一次ソースにしてください。

よくある質問(FAQ)

Q1. Lark AnyGen とは何ですか?一言で言うと?

A. 公式の定義では「Lark 上で使えるオールインワンの AI アシスタント」です。メッセージの処理やコンテンツ作成、ワークフローの自動化まで対応し、チャット・ドキュメント・タスク・議事録など権限内の Lark 内情報を横断して、要約・成果物生成・自動配信やリマインドまでを担います(Lark 公式 AnyGen ページ)。

Q2. AnyGen の料金はいくらですか?無料で使えますか?

A. 2026年8月18日時点で、AnyGen 個別の料金は公式ページ・公式料金プランページのいずれにも公開記載がありません。課金条件は公式への問い合わせで確認してください。なお土台の Lark 本体は 20 ユーザーまで無料の Starter プランがあり、有料の Pro プランは1ユーザー月額 ¥1,420(税抜・年払い)です(公式料金ページ)。

Q3. AnyGen の始め方を教えてください。

A. 公式の案内では、①AnyGen AI アシスタントのページで「アシスタントの準備を始める」をクリックし Lark アカウントでサインイン、②一覧から Lark を選択して「連携」をクリック、③設定完了後に Lark 上で利用開始、の3ステップです。コード変更や複雑な設定は不要で、公式は「ワンクリック導入、最短1分」と案内しています。

Q4. プログラミングができなくても AI エージェントを作れますか?

A. 作れます。Lark Base のフロー機能にある「AI エージェントノード」(ベータテスト中・PC のみ)を使えば、プロンプト・モデル・メモリー・ツールを画面上で設定するだけで、レコードの自動分類やデータ抽出、定期サマリー作成などの業務エージェントをノーコードで構築できます(公式ヘルプ)。具体例は実装パターン7選を参照してください。

Q5. AnyGen と AnyCross・Base AI の違いは何ですか?

A. 役割が異なります。AnyGen は人と対話しながら働く AI アシスタントBase の AI・フローは業務データの上で動く自動化・エージェント基盤AnyCross は外部 SaaS・基幹システムとつなぐノーコード連携基盤(iPaaS)です。まず Base の標準機能で足りるかを確認し、横断アシスタントが欲しければ AnyGen、外部接続が必要なら AnyCross の順で検討するのが定石です。

まとめ — 「AI を入れる」ではなく「1業務を任せる」から始める

本記事の要点を整理します。Lark AnyGen は、Lark 内の情報とつながって働くオールインワンの AI アシスタントであり、①権限内情報の横断一元管理、②成果物の自動生成、③配信・リマインドまでの実行、という3つの価値を公式が明確に打ち出しています。導入はコード変更不要・最短1分。個別料金は現時点で公開記載がないため公式確認が必要ですが、土台の Lark は20名まで無料で始められます。そして「自社専用エージェント」は Base フローの AI エージェントノード(ベータ)でノーコードで組め、カスタム MCP で外部拡張の道も開けています。

最後にもう一度強調したいのは、成果を分けるのはツールの選定眼ではなく「最初の1業務」の決め方だということです。週1回以上発生し、材料が Lark 内にあり、人の確認を挟める業務を1つ選ぶ。そこで検証ループを2週間回す。この地味な始め方こそが、当社が月240時間→24時間の削減に至った実際の道筋でした。

仕組みを変える。会社を変える。

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本サイトは アウフヘーベンジャパン株式会社 が運営しています。
Lark は ByteDance Ltd. の登録商標です。当社は Lark の導入を支援する独立した第三者コンサルティング事業者であり、ByteDance 社の公式機関ではありません。
記載の料金・機能は 2026 年 8 月 18 日時点で各公式サイトにて確認した情報です。最新の情報は各公式ページをご確認ください。

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