保育園・認定こども園のDX2026 — 連絡帳・登降園は専用ICTに任せ、シフト・行事準備・本部連携をLarkで一元化する現場負担軽減ガイド

業種別DX / 保育・こども園 / Lark実装ガイド

保育園・認定こども園のDX2026 — 連絡帳・登降園は専用ICTに任せ、シフト・行事準備・本部連携を Lark で一元化する現場負担軽減ガイド

保育園・認定こども園のDXは、コドモンやルクミーのような保育専用ICTを剥がすことではありません。むしろ専用ICTが得意な「保護者との接点」はそのまま活かし、その専用ICTが手を伸ばしきれない「職員側のバックオフィス」を Lark でまとめる——これが2026年の現実解です。「シフト希望はLINEと口頭、行事の準備タスクは付箋とホワイトボード、園長の指示は朝礼で言うだけ」「職員間の引継ぎが休憩中の立ち話で消える」「複数園を運営しているのに、本部と各園の連絡が電話とFAXのまま」——こうした保護者からは見えない事務の散らばりに、公的データと実装手順で答えます。いま保育現場は、保育所等の利用児童は271万人で前年より1.2万人減少(こども家庭庁・令和6年4月1日)と量的拡大が止まり、質と職員定着で選ばれる時代に入りました。4・5歳児の配置基準は76年ぶりに30対1から25対1へ改善されましたが、保育士不足は深刻なまま。本記事は、連絡帳・登降園・写真販売といった保護者向け機能は専用ICTに任せ、その外側に散らばるシフト・行事準備・職員間引継ぎ・稟議承認・園内マニュアル・複数園の本部連携を Lark 1つに束ねる「二層構え」の実装手順を、単園から多店舗保育法人まで正直に解説します。

所要 15 分 / 1〜複数園・職員10〜50名の保育法人向け / 2026 年 9 月 4 日公開

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保育DXの難所はツール選びではなく、専用ICTと Lark の役割をどこで線引きし、職員が保育を止めずに移行できるかの見極めです。当社は群馬・前橋で自社EC事業を Lark に集約し月 240 時間 → 24 時間(90% 削減)を実証した実体験から、御園の事務を棚卸しし、「保育業務 × Lark 実装マップ(自園版)」を無料相談でお渡しします。コドモンやルクミーを残すべきケースは、そう正直にお伝えします。

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目次

この記事でわかること

  • 保育業界の現在地 — 利用児童数の頭打ち・保育士不足・配置基準改善の公的データで見る「量から質・定着へ」の構造変化
  • 保育DXを「保護者接点(専用ICT)」と「職員バックオフィス(Lark)」の二層に分ける設計思想と、正面から競合しない理由
  • シフト・行事準備・職員引継ぎ・稟議・本部連携をLark 1つに束ねる設計図と領域別の実装手順
  • 複数園を運営する保育法人の「本部⇔園」連携を1画面に統括するダッシュボードの作り方
  • 職員30名の保育法人でいくらかかるか(料金の一次情報)と、90日で定着させるロードマップ

目次

  1. 結論 — 連絡帳は専用ICTのまま。「職員の事務」を Lark で1つにまとめる
  2. なぜいま保育園・こども園にDXが要るのか — 児童数頭打ち・保育士不足・配置基準改善の三重圧力
  3. 保育DXを二層に分ける — 保護者接点(専用ICT)と職員バックオフィス(Lark)
  4. 職員側の「散らばり」を可視化する — シフト・行事準備・引継ぎ・本部連携の4領域
  5. Lark で組む一元化の設計図 — Base/承認/カレンダー/Chat/Docsの役割分担
  6. 領域別の実装 — シフト/行事準備/職員引継ぎ/本部⇔園ダッシュボード
  7. 専用保育ICTとの線引き — Lark がやること/やらないこと
  8. コスト — 職員30名の保育法人でいくらかかるか(料金の一次情報)
  9. 自社事例 — 240h→24h の実証を保育の事務に応用する
  10. 90日で「口頭と付箋」を「園の仕組み」に変えるロードマップ
  11. 保育特有のつまずきポイントと回避策
  12. よくある質問(FAQ)
  13. まとめ

結論 — 連絡帳は専用ICTのまま。「職員の事務」を Lark で1つにまとめる

結論: 保育園・認定こども園のDXの正解は、連絡帳・登降園・写真販売といった保護者向け機能を専用ICTから剥がすことではなく、その外側に散らばる職員側の事務——シフト・行事準備・職員間の引継ぎ・稟議承認・園内マニュアル・複数園の本部連携——を Lark 1つに束ねることです。

保護者とやり取りする連絡帳・登降園管理・午睡チェック・写真販売には、コドモンやルクミーのような保育専用ICTが強く、保護者アプリの使い勝手や制度対応もこなれています。ここを汎用ツールで置き換える必要はありません。一方で、園の労働時間と離職を実際に左右しているのは、保護者からは見えない職員側のバックオフィスです。LINEと口頭で回すシフト調整、付箋とホワイトボードの行事準備、休憩中の立ち話で消える引継ぎ、紙で回す稟議、園長の頭の中にしかない運営ノウハウ、そして複数園を持つ法人なら本部と各園の電話・FAX連絡——これらは専用ICTが主戦場としない「ただの事務」であり、いま最も安く・速く仕組み化でき、職員の残業と持ち帰りに直結する領域です。

Lark はチャット・業務データベース(Base)・承認・カレンダー・ドキュメント・ビデオ会議が1つのアプリに入った統合ツールで、20名まで無料の Starter プランから始められます(2026年9月時点の公式公開情報)。「シフト管理」「タスク管理」「社内チャット」「稟議」「マニュアル共有」を別々に契約する代わりに、1つの箱の中で職員の業務がつながる——これが本記事で組み立てる保育DXの全体像です。Base の基礎はLark Base が中小企業の業務効率を変える3つの理由で詳しく解説しています。

なぜいま保育園・こども園にDXが要るのか — 児童数頭打ち・保育士不足・配置基準改善の三重圧力

結論: 保育のDXがいま必要な理由は、利用児童数の拡大が止まり「量」で伸びられなくなった一方で、保育士不足と配置基準の改善が「職員一人の事務負担を減らして定着させる」ことを経営の生命線に変えたからです。

まず量の話。こども家庭庁の保育所等関連状況取りまとめ(令和6年4月1日)によれば、保育所等を利用する児童は271万人で前年より1.2万人の減少、利用定員も304万人で0.6万人減と、いずれも頭打ちから減少局面に入りました。待機児童は2,567人(前年比113人減)まで縮小し、「入りたくても入れない」時代から「選ばれる園でなければ定員が埋まらない」時代への転換が数字に表れています。園児獲得の競争軸は、施設の新しさから保育の質と、それを支える職員の定着へと移りました。

次に人の話。保育士の有効求人倍率は全職種平均を大きく上回る高水準が続き(厚生労働省 職業安定業務統計)、都市部では特に深刻です。採用しても定着しなければ穴は埋まりません。そして保育士が辞める理由の上位には、給与とともに「書類・事務の多さ」「持ち帰り仕事と残業」が常連として並びます。連絡帳や指導計画といった保育記録は専用ICTで軽くできますが、シフト調整・行事の段取り・園内の情報共有・稟議といった職員間の事務は、専用ICTの外側に手つかずで残っているのが多くの園の現実です。

最後に制度の話。2024年度、4・5歳児の配置基準が制度発足以来76年ぶりに30対1から25対1へ改善され、公定価格上の加算措置も設けられました(こども家庭庁)。配置改善は保育の質にとって前進ですが、経営から見れば限られた人員をより手厚く配置する必要が増したということでもあります。だからこそ、保育以外の事務にかかっている職員の時間を1分でも保育や休息に戻す仕組みづくりが、質・定着・採算のすべてに効いてきます。中小企業全体のDXの進め方は中小企業 DX 進め方 90日ロードマップで体系的に解説しています。

保育DXを二層に分ける — 保護者接点(専用ICT)と職員バックオフィス(Lark)

結論: 保育DXは「保護者接点の層」と「職員バックオフィスの層」に分けて考えるのが正解で、前者は専用ICTに任せ、後者を Lark でまとめる——この二層構えなら、強い専用ICTと正面衝突せず、手つかずの事務を最短で仕組み化できます。

保育向けICT市場では専用サービスが確立しています。たとえばコドモンは、全国25,548施設・契約自治体760(2026年9月時点)に導入され、東京商工リサーチの2025年調査でSaaS型保育業務支援システムのシェアNo.1とされています。連絡帳・登降園・保護者への一斉連絡・写真販売・午睡チェックといった保護者との接点は、こうした専用ICT(コドモン、ルクミー等)が得意とする領域で、Lark で置き換える合理性はありません。

しかし専用ICTの多くは「園と保護者」の縦の情報を主戦場としており、「職員と職員」「本部と各園」の横のコミュニケーションと事務——シフト、行事の準備タスク、稟議、園内マニュアル、法人本部との連絡——には手が届きにくい構造です。ここが Lark の主戦場になります。両者は競合ではなく補完関係で、下表のように役割が分かれます。

層 主な業務 担うツール
第1層:保護者接点 連絡帳・登降園管理・一斉連絡・写真販売・午睡チェック・請求 保育専用ICT(コドモン/ルクミー等)
第2層:職員バックオフィス シフト・行事準備タスク・職員間引継ぎ・稟議承認・園内マニュアル・本部⇔園連携・経営数字の集計 Lark(Base+承認+Chat+Docs+ダッシュボード)

この線引きは、汎用ツールと専用ツールを比べる本質的な考え方と同じです。専用ICTは「保育に特化した深さ」を、Lark は「職員のあらゆる事務を1箱に束ねる広さ」を提供します。統合型グループウェアの強みはLark vs kintone どっちを選ぶべきかやLark vs Microsoft Teamsでも詳述しています。

職員側の「散らばり」を可視化する — シフト・行事準備・引継ぎ・本部連携の4領域

結論: 保育現場の隠れた事務負担は「シフト」「行事準備」「職員間引継ぎ」「本部⇔園連携」の4領域に散らばっており、それぞれLINE・付箋・口頭・電話FAXで管理されていることが持ち帰りと残業の根本原因です。

領域 よくある現状 起きている損失
① シフト 希望はLINE・口頭・紙で提出、主任がExcelで手組み。配置基準の充足確認も目視 主任の夜間残業。急な欠勤で配置が崩れる連絡の混乱
② 行事準備 運動会・発表会の準備タスクが付箋とホワイトボード。誰が何を担当か曖昧 直前の抜け漏れ・特定職員への集中・引き継げないノウハウ
③ 職員間引継ぎ 早番→遅番の申し送りが口頭とノート。シフト制で全員が揃わない 連絡の欠落・伝言ゲーム・同じ説明の繰り返し
④ 本部⇔園連携 複数園の報告・稟議・書類回付が電話・FAX・紙。園ごとに様式バラバラ 本部の集計残業・意思決定の遅れ・園間のばらつき

ポイントは、この4領域が互いにつながっているのに、ツールが分断されていることです。シフトが決まれば行事の担当が割り振れ、引継ぎが記録されればシフトをまたいで連続し、各園の状況が揃えば本部が意思決定できる。データとしては1本の流れなのに、LINE・付箋・ノート・FAXに分かれているから、つなぎ直す作業(=転記と口頭確認)が毎日発生します。DXの本質はこの転記と口頭依存の撲滅であり、ペーパーレス化の失敗例から学ぶならペーパーレス化 失敗5パターンも参考になります。複数拠点の運営統合という観点では多店舗経営を Lark で一元化する運営統合ガイドが保育法人の本部⇔園連携にそのまま応用できます。

Lark で組む一元化の設計図 — Base/承認/カレンダー/Chat/Docsの役割分担

結論: 「職員マスタ」を中心に、シフト・行事タスク・引継ぎ・稟議を Lark Base の関連テーブルでつなぎ、入口(フォーム/チャット)と出口(ダッシュボード/カレンダー)を Lark の標準機能に任せる——これが保育のバックオフィスを1つの箱で完結させる設計図です。

具体的には、Lark Base に次の4テーブルを作り、職員IDと園IDでつなぎます。

  • 職員マスタ — 氏名・所属園・資格(保育士/看護師/栄養士等)・雇用形態・担当クラス。園運営のすべての情報のハブ
  • シフト/勤怠テーブル — シフト希望・確定シフト・年齢別の必要配置数と実配置数の突合。フォーム希望からも主任の調整からも同じテーブルに集約
  • 行事/タスクテーブル — 行事ごとに準備タスク・担当・期限・進捗。運動会や発表会の段取りを毎年テンプレとして再利用
  • 引継ぎ/稟議テーブル — 早番遅番の申し送り、備品購入・行事予算・研修の稟議。承認フローと連動

この構造の強みは、「園別の充足状況」「行事タスクの進捗率」「未処理の稟議」「園別の稼働・数字」が関数とロールアップで自動集計されることです。Excelなら毎回作り直す集計が、レコードを入れるだけで常に最新になります。入口は Lark の共有フォーム(シフト希望・稟議申請)とチャット、出口はダッシュボード(法人全体・園別の数字)とカレンダー(行事・シフトの重ね表示)、承認機能は稟議と休暇申請に、Docs は園内マニュアルと運営ノウハウの蓄積に使います。ガントチャートや承認フローなど Base 運用の技術面は30日で完了する脱Excelロードマップと承認フロー自動化の実装ガイドに詳しくまとめています。

領域別の実装 — シフト/行事準備/職員引継ぎ/本部⇔園ダッシュボード

結論: 4領域とも Lark の標準機能(フォーム・Base・承認・自動化・ダッシュボード)だけで組めます。開発会社に発注するコードは1行も要りません。ただしノーコードで「組める」ことと「定着する」ことは別で、最初のテーブル設計(何をどの粒度で記録するか)の判断が、その後の定着率を大きく左右します。

① シフト — 希望収集から配置基準チェックまでを台帳化する

シフト希望は Lark Base のフォームで「希望日・時間帯・休み希望」を集め、そのまま勤怠テーブルへ。主任は1画面で希望を見ながら確定シフトを組み、確定後は各職員のチャット/カレンダーへ自動反映されます。さらに年齢別クラスの必要配置数(0歳児3対1、1・2歳児6対1、3歳児15対1、4・5歳児25対1など)を関数で持たせておけば、「その日その時間、配置が足りているか」を目視ではなく自動で警告できます。急な欠勤時も、代替候補の抽出と連絡が1つのチャットで完結します。打刻・残業集計まで Lark に載せる場合はLark 勤怠管理 完全ガイド2026を参照してください。なお、実際の勤怠打刻や給与計算を既存システムで行っている園は、無理に剥がさず「シフト希望と確定シフトの管理だけ Lark に集約」から始めるのが現実的です。

② 行事準備 — 運動会・発表会の段取りを毎年の資産にする

行事ごとに Base の行事/タスクテーブルへ準備項目を並べ、担当・期限・進捗を割り当てます。運動会なら「プログラム作成」「保護者への案内」「道具準備」「係分担」「予備日判断」…といったタスクをテンプレートとして保存し、翌年はコピーして日付を変えるだけ。付箋とホワイトボードでは毎年ゼロから作り直し、担当者が変わるとノウハウが消えていましたが、テーブル化すれば行事運営が園の資産として蓄積されます。進捗はガントチャートやカンバンで一覧でき、直前の抜け漏れと特定職員への集中を防げます。園内で共有すべき手順・注意点は Lark Docs にマニュアル化して行事タスクからリンクします。

③ 職員間引継ぎ — 早番遅番の申し送りを「流れて消えない」記録に

シフト制の保育現場では全職員が同時に揃わないため、口頭の申し送りは必ず欠落します。引継ぎテーブル(またはクラス別チャットのスレッド)に「今日の子どもの様子・保護者からの伝達・翌日への申し送り」を1行残す運用にすれば、早番が遅番へ、今日が明日へ、シフトをまたいで連続します。1回の入力はスマホで数十秒。休憩中の立ち話で消えていた情報が、検索できる記録として園に残ります。誰が既読かも分かるため「聞いてない」がなくなります。現場スタッフ中心の定着策は現場DX完全ガイド(Lark Frontline)を参照してください。

④ 本部⇔園ダッシュボード — 複数園の状況を1画面に統括する

複数園を運営する保育法人なら、ここが Lark の最大の価値です。各園から上がる報告・稟議・シフト充足・行事進捗を園IDでひも付け、本部は「どの園が今どういう状態か」をダッシュボードで常時把握できます。稟議は紙とFAXの回付をやめ、承認フローで園長→本部→決裁と電子的に流れ、いつ誰で止まっているかが可視化されます。園ごとにバラバラだった報告様式もフォームで統一され、本部の集計残業が消えます。経営数字の見える化の作り方はLark Base ダッシュボードで経営数字を可視化する2026に詳しくまとめています。

ここまでの設計を「自園の場合」に当てはめたい方へ

職員マスタ・シフト・行事タスク・稟議の基本構成は、御園の規模(単園か複数園か)とクラス編成に合わせて調整が必要です。無料相談で現状をうかがい、保育法人向け Base テンプレートの構成案をお渡しします。まずは1領域だけ、2週間で試せます。「相談はまだ早い」という方は、このまま読み進めてコストと90日手順を確認してから判断してください。

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専用保育ICTとの線引き — Lark がやること/やらないこと

結論: 連絡帳・登降園・保護者連絡・写真販売・午睡チェック・請求は専用保育ICTに任せ、Lark は職員側の事務(シフト・行事・引継ぎ・稟議・マニュアル・本部連携)に限定する——この線引きが安全で、費用対効果も最大です。

正直に書きます。Lark は保育専用ICTの代替にはなりません。連絡帳の保護者アプリ、登降園のICタッチ、写真販売の決済、午睡センサー連携、施設型給付や保育料の請求といった機能は、保育制度と保護者体験に深く最適化された専用ICT(コドモン、ルクミー等)が受け持つべき領域です。ここを汎用ツールで代替しようとすると、保護者の使い勝手と制度対応の両面でかえって手間が増えます。逆に、シフトや稟議や園内連絡を専用ICTだけで完結させようとしても、汎用の事務機能はそこまで深くありません。だからこそ二層で分けるのが合理的です。

業務 担うシステム 理由
連絡帳・登降園・保護者一斉連絡 専用保育ICT 保護者アプリ・制度対応に最適化されている
写真販売・午睡チェック・保育料請求 専用保育ICT 決済・センサー・制度に紐づく専門機能
シフト・配置基準チェック・休暇申請 Lark(フォーム+Base+承認) 職員側の事務。自園設計の自由度が価値
行事準備タスク・園内マニュアル・引継ぎ Lark(Base+Docs+Chat) 園のノウハウ蓄積。横のコミュニケーション
稟議承認・本部⇔園連携・経営集計 Lark(承認+Base+ダッシュボード) グループウェア領域。統合型が最も安い

なお、子どもや保護者の氏名・健康情報は要配慮を含む個人情報です。原則としてそうしたデータは専用ICT側に置き、Lark には職員運営に必要な範囲の情報に絞って、アクセス権限を園・役割単位で設定してください。Lark のセキュリティ体制・権限設計の考え方はLark のセキュリティは中小企業でも安全かで一次情報ベースで整理しています。

コスト — 職員30名の保育法人でいくらかかるか(料金の一次情報)

結論: 職員20名以下の単園なら Lark Starter プラン(無料)でシフト・行事・引継ぎ・稟議まで始められ、複数園で職員が増える段階でも Pro プラン(1ユーザー月1,420円・税抜・年払い)が上限の目安です。

Lark 公式料金ページ(2026年9月時点)によると:

  • Starter(無料) — 20名まで。ストレージ計100GB、Base はテーブルあたり2,000行、自動化 月1,000回まで。職員20名以下の単園なら、シフト・行事・引継ぎ・稟議の試験運用に十分
  • Pro(1ユーザー月1,420円・税抜・年払い) — 500名まで。ストレージ計15TB、Base はテーブルあたり2万行、自動化 月5万回。複数園を束ね職員数が20名を超える保育法人はこちら
  • Enterprise(要お問い合わせ) — 大規模法人向け(個別見積)

職員30名の保育法人で試算すると、Pro で月42,600円(税抜)。Starter は20名上限のため、複数園で職員数が20名を超える法人は Pro が前提になります。シフト管理・タスク管理・社内チャット・稟議ワークフロー・マニュアル共有を個別のSaaSで契約すれば1つあたり月数千円〜が積み上がることを考えると、「1つの箱にまとめて職員の事務がつながる」統合型のコスト優位は明確です。しかも専用保育ICTの料金はそのまま第1層として活き、Lark 分は第2層の事務コストとして純増ではなく、これまで見えていなかった事務時間の削減で回収する構図になります。ツール別の詳しい比較はLark 料金 完全ガイド2026、無料プランの範囲はLark 無料プラン(Starter)でどこまでできる2026にまとめています。

注意点も正直に。シフトや稟議のレコードは運用すると着実にたまるため、Starter の2,000行上限は複数園・複数年運用では天井に当たります。無料で単園から始めて、法人全体へ広げるタイミングで Pro に切り替える——この段階設計を最初から織り込んでおくのが失敗しないコツです。当社に構築を依頼する場合の費用感は料金プランを、テンプレート構築の伴走支援はLark Base 業務システム構築サービスをご覧ください。

自社事例 — 240h→24h の実証を保育の事務に応用する

結論: 「散らばった業務を1つのデータベースに集約し、転記と集計を自動化する」型は業種を問わず機能します。当社は自社EC事業でこの型により月240時間の作業を24時間まで削減しました。

当社(アウフヘーベンジャパン・群馬県前橋市)は、自社EC事業の受注管理・在庫・仕入れ・売上集計が複数のツールとExcelに散らばっていた状態を Lark Base 中心に集約し、月240時間かかっていた事務作業を24時間(90%削減)まで圧縮したことを自社で実証しています(詳細は月240時間→24時間にした実録記事)。ECと保育は扱う対象こそ違いますが、事務の構造は同じです——「予定(シフト・行事)が決まる → 担当と情報を割り振る → 現場が動く → 記録して集計・報告する」。この流れの中の転記・確認・集計・報告を自動化する余地は、保育そのもの(子どもと向き合う時間)以外のほぼ全工程にあります。誠実に付記すると、この240h→24hは自社EC事業での実証値であり、保育業という業種そのものでの導入実績値ではありません。だからこそ本記事は「保育園でも同じ効果が出る」と断定せず、構造が同じ事務に同じ型を当てはめる手順として提示しています。

保育に当てはめると、削減インパクトが大きい順に (1)本部の園別報告・集計、(2)主任のシフト調整、(3)行事準備の進捗管理と伝達、(4)早番遅番の引継ぎ、です。仮に主任1人の事務が1日30分減れば年間120時間超、複数園の本部集計が消えればさらに大きな時間が保育と休息に戻ります。なお当社は、同じ「現場スタッフ×シフト×拠点運営」構造を持つ歯科医院向け・整骨院・治療院向け・学習塾・スクール向けにも同型のテンプレート設計を公開しています。他業種の当てはめ事例は業種別 Lark 導入事例ガイド2026も参考になります。

90日で「口頭と付箋」を「園の仕組み」に変えるロードマップ

結論: 一気に全部を変えず、30日ごとに「1領域の集約 → 職員データの接続 → 自動化と定着」と進めるのが、保育を止めずに移行する現実解です。

  1. Day 1–30: 入口を1つにする — 園内連絡を Lark Chat に移行し、職員マスタとシフト/勤怠テーブルを作成。シフト希望をフォーム収集し、主任がBaseで確定する運用に統一。連絡帳・登降園は専用ICTのまま(並走でよい)
  2. Day 31–60: 段取りをデータにする — 行事/タスクテーブルの運用開始(運動会・発表会をテンプレ化)。早番遅番の引継ぎをテーブル/スレッドに記録。よく使う手順・園内ルールを Lark Docs にマニュアル化
  3. Day 61–90: 自動化して定着させる — 稟議・休暇申請を承認フロー化。配置基準の自動チェックと未処理稟議のアラートを設定。複数園なら本部⇔園ダッシュボードで園別状況を常時表示。付箋とFAXの並走を終了し、運用ルールを固定

90日の各ステップで「誰が・何を・いつまでに」を決めて回す方法論は中小企業 DX 進め方 90日ロードマップで詳述しています。DXの失敗率は64%という調査もあり、成否は初動設計に大きく左右されます——先にDX失敗率64%を回避する5ステップにも目を通してください。

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保育特有のつまずきポイントと回避策

結論: つまずきの大半は「専用ICTまで置き換えようとする」「入力ルールを決めずに始める」「園長だけが使う」の3つで、いずれも設計段階で回避できます。

  • 連絡帳・登降園まで Lark に移そうとする — 保護者接点は専用ICTに任せるのが原則。Lark 側は「職員バックオフィス」と割り切る(前述の二層表を園内に共有する)
  • 引継ぎの入力ルールが曖昧 — 「翌日への申し送りを1行だけ必ず書く」など最小ルールから始める。完璧な記録を求めると職員が書かなくなる
  • 園長・主任だけが使う — 全職員がスマホで触れる状態が前提。シフト制で全員が揃わないからこそ、チャットと記録の共有が効く
  • 個人情報の置き場所を決めていない — 子ども・保護者の要配慮情報は専用ICT側に置き、Lark 側は運営情報に絞る。園・役割単位の権限設定を初日に行う
  • 複数園で様式がバラバラのまま移す — 本部で報告・稟議のフォーム様式を統一してから展開する。バラバラのまま載せると集計の手間が残る

よくある質問(FAQ)

Q1. Lark はコドモンやルクミーの代わりになりますか?

なりません。連絡帳・登降園・保護者への一斉連絡・写真販売・午睡チェック・保育料請求といった保護者接点は、保育専用ICT(コドモン、ルクミー等)が制度と保護者体験に最適化して受け持つ領域です。Lark が担当するのはその外側——シフト・行事準備・職員間引継ぎ・稟議承認・園内マニュアル・複数園の本部連携です。両者は競合ではなく補完で、この二層の線引きを守ることが安全で費用対効果も最大になります。

Q2. 職員30名の保育法人だと費用はいくらですか?

Lark は Starter プランなら20名まで無料ですが、職員が20名を超える複数園法人は Pro プラン(1ユーザー月1,420円・税抜・年払い、2026年9月時点)が前提です。30名なら月42,600円(税抜)。シフト管理・タスク管理・チャット・稟議ワークフローを別々のSaaSで契約するより低コストに収まるケースが多く、専用保育ICTの料金はそのまま第1層として活きます。

Q3. すでにコドモンを入れています。Lark を足す意味はありますか?

あります。コドモンは保護者接点(第1層)に強い一方、シフト調整・行事準備・稟議・本部連携といった職員側の横のコミュニケーション(第2層)は手つかずで残っているケースが大半です。そこを Lark で束ねると、専用ICTを剥がさずに職員の残業と持ち帰りに直結する事務を仕組み化できます。二層は競合しません。

Q4. パソコンが苦手な職員でも使えますか?

Lark はスマホアプリ中心で、LINEに近い操作感のチャットから始められます。最初の30日は園内連絡の移行だけに絞り、シフト希望などの入力もスマホのフォームからにすれば、PC操作に不慣れな職員でも無理なく移行できます。全機能を一度に使わせないことが定着のコツです。

Q5. 複数園を運営しています。本部と各園の連携はどう変わりますか?

各園から上がる報告・稟議・シフト充足・行事進捗を園IDでひも付け、本部はダッシュボードで「どの園が今どういう状態か」を常時把握できます。稟議は紙とFAXの回付をやめ承認フローで電子的に流れ、どこで止まっているかが可視化されます。園ごとにバラバラだった報告様式もフォームで統一され、本部の集計残業が消えます。多店舗運営の一元化の考え方は本文中の関連記事で詳述しています。

Q6. シフトの配置基準チェックは自動化できますか?

できます。年齢別クラスの必要配置数(0歳児3対1、1・2歳児6対1、3歳児15対1、4・5歳児25対1など)を Lark Base の関数で持たせておけば、確定シフトに対して「その日その時間の配置が足りているか」を自動で突合・警告できます。目視確認の手間と配置漏れのリスクを同時に減らせます。基準は制度改定で変わるため、必ず最新の公定価格・配置基準の一次情報をご確認ください。

Q7. 小規模保育や企業主導型保育でも有効ですか?

有効です。規模が小さいほど専任の事務職員がおらず、園長や主任が保育をしながら事務を兼務しているため、シフト・行事・稟議の仕組み化で戻る時間の価値が大きくなります。単園・少人数なら Starter プラン(無料・20名まで)の範囲で始められ、コストをかけずに職員の持ち帰りを減らせます。

→ FAQで解消しきれない疑問は、無料相談でその場でお答えします(フォームは1分ほどで送信できます)

まとめ — 「良い保育」を「職員が続けられる仕組み」で支える

利用児童数は頭打ち、保育士不足は深刻、配置基準は76年ぶりに改善——公的データが示す2026年の保育経営は、園児獲得の量ではなく、保育の質とそれを支える職員の定着で決まります。保育のDXといっても、連絡帳や登降園を専用ICTから剥がすことではありません。しかし裏を返せば、シフト・行事準備・職員引継ぎ・稟議・本部連携という「専用ICTの外側の事務」は、いま最も安く仕組み化でき、職員の残業と持ち帰りに最も直結する領域です。連絡帳は専用ICTのまま、月0円〜(複数園でも Pro)で「口頭と付箋」を「園の仕組み」に変える。その二層の設計図と90日の手順は、本記事のとおりです。

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Lark は ByteDance Ltd. の登録商標です。当社は Lark の導入を支援する独立した第三者コンサルティング事業者であり、ByteDance 社の公式機関ではありません。コドモン(CoDMON)は株式会社コドモン、ルクミーはユニファ株式会社、kintone はサイボウズ株式会社、Microsoft Teams は Microsoft Corporation、LINE は LINEヤフー株式会社の各商標・サービスです。本記事中の保育所等の施設数・利用児童数・待機児童数はこども家庭庁「保育所等関連状況取りまとめ(令和6年4月1日)」、配置基準の改善はこども家庭庁の公開資料および報道、保育士の有効求人倍率は厚生労働省 職業安定業務統計、コドモンの導入施設数・シェアは同社公式サイトの公表値(いずれも2026年9月時点で当社確認)に基づく引用です。Lark の料金・機能は同時点の公式公開情報に基づいています。制度・数値・料金・配置基準は改定される場合があるため、公定価格・個人情報の取り扱いなど制度に関わる判断は、必ず一次ソースおよび所轄の行政・専門家にご確認ください。

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