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就労継続支援A型・B型のDX2026 — 個別支援計画・請求は専用システムに任せ、生産活動・工賃向上・送迎・実績記録を Lark で一元化する障害福祉事業所の実装ガイド
就労継続支援A型・B型のDXは、個別支援計画や国保連請求を専用システムから剥がすことではありません。むしろ専用システムが得意な「制度・請求の帳票」はそのまま活かし、専用システムが手を伸ばしきれない「生産活動と職員運営」を Lark でまとめる——これが2026年の現実解です。「受注作業や自主製品の案件・工程・納期が担当者の頭とホワイトボードの中」「工賃の元になる作業実績が紙の出面表、月末に電卓で集計」「送迎の出欠と添乗がLINEと口頭」「支援記録の申し送りが早番遅番の立ち話で消える」——こうした利用者からは見えない運営の散らばりに、公的データと実装手順で答えます。いま就労支援の現場は、令和6年度障害福祉サービス等報酬改定(改定率+1.12%)でB型の基本報酬が平均工賃月額に連動するメリハリが強化され、2025年10月には就労選択支援が創設されて「B型利用の入口」まで変わりました。生産性と工賃を上げられなければ報酬が下がる時代に、生産活動と職員運営のDXは経営そのものの生命線です。本記事は、計画・記録票・請求といった制度帳票は専用システムに任せ、その外側に散らばる生産活動・工賃向上・送迎・支援記録共有・加算エビデンス・多拠点の本部連携を Lark 1つに束ねる「二層構え」の実装手順を、単独事業所から多機能型・複数拠点の法人まで正直に解説します。
所要 15 分 / A型・B型・多機能型/職員10〜50名の障害福祉事業所向け / 2026 年 10 月 20 日公開
「うちの事業所が Lark で回るか」を切り分ける無料相談(60 分)
就労支援DXの難所はツール選びではなく、専用システムと Lark の役割をどこで線引きし、支援を止めずに移行できるかの見極めです。当社は群馬・前橋で自社EC事業を Lark に集約し月 240 時間 → 24 時間(90% 削減)を実証した実体験から、御事業所の運営を棚卸しし、「就労支援業務 × Lark 実装マップ(自所版)」を無料相談でお渡しします。個別支援計画システムや国保連請求ソフトを残すべきケースは、そう正直にお伝えします。
オンライン対応・全国可 / 無理な売り込みは致しません
この記事でわかること
- 就労支援業界の現在地 — 令和6年度報酬改定の「工賃連動」強化・就労選択支援(2025年10月)・A型スコア方式厳格化・令和8年6月見直しという制度圧力を公的データで理解できる
- 就労支援DXを「制度・請求(専用システム)」と「生産活動・職員運営(Lark)」の二層に分ける設計思想と、専用システムと競合しない理由
- 生産活動の受注/工程・工賃向上の見える化・送迎・支援記録・加算エビデンスをLark 1つに束ねる設計図と領域別の実装手順
- 基本報酬が工賃連動だからこそ効く「生産活動のDX」——作業実績から基本報酬区分までを1本の流れにする方法
- 職員30名の事業所でいくらかかるか(料金の一次情報)と、90日で定着させるロードマップ
目次
- 結論 — 計画・請求は専用システム。「生産活動と職員運営」を Lark で1つにまとめる
- なぜいま就労継続支援にDXが要るのか — 工賃連動報酬・就労選択支援・A型スコア厳格化の三重圧力
- 就労支援DXを二層に分ける — 制度・請求(専用システム)と生産活動・職員運営(Lark)
- 運営側の「散らばり」を可視化する — 生産活動・工賃・送迎・支援記録・加算エビデンスの5領域
- Lark で組む一元化の設計図 — Base/承認/カレンダー/Chat/Docsの役割分担
- 領域別の実装 — 生産活動/工賃見える化/送迎/支援記録/加算・多拠点ダッシュボード
- 専用システムとの線引き — Lark がやること/やらないこと
- コスト — 職員30名の事業所でいくらかかるか(料金の一次情報)
- 自社事例 — 240h→24h の実証を生産活動の事務に応用する
- 90日で「紙と口頭」を「事業所の仕組み」に変えるロードマップ
- 就労支援特有のつまずきポイントと回避策
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
結論 — 計画・請求は専用システム。「生産活動と職員運営」を Lark で1つにまとめる
結論: 就労継続支援A型・B型のDXの正解は、個別支援計画・サービス提供実績記録票・国保連請求・アセスメント記録といった制度帳票を専用システムから剥がすことではなく、その外側に散らばる運営側の事務——生産活動の受注/工程/納期、工賃向上の見える化、送迎・出欠、日々の支援記録と申し送り、加算エビデンスの保管、多拠点の本部連携——を Lark 1つに束ねることです。
個別支援計画やサービス提供実績記録票、国保連への請求、報酬区分の算定といった制度・会計に直結する帳票は、就労支援専用の管理システム(HUG、ブルーボックス 等)が強く、制度改定への追従も得意としています。ここを汎用ツールで置き換える必要はありません。一方で、事業所の採算と職員の残業を実際に左右しているのは、利用者や行政からは見えない生産活動と職員運営のバックオフィスです。ホワイトボードで管理する受注作業の工程、紙の出面表から電卓で集計する工賃の元データ、LINEと口頭で回す送迎の出欠、休憩中の立ち話で消える支援の申し送り、監査のたびに探し回る加算のエビデンス、そして多機能型や複数拠点なら事業所間の報告・稟議——これらは専用システムが主戦場としない「ただの運営事務」であり、いま最も安く・速く仕組み化でき、職員の残業と事業所の採算に直結する領域です。
さらに就労継続支援に固有の事情として、基本報酬が「平均工賃月額(B型)」や「スコア(A型)」に連動するため、生産活動の生産性を上げて工賃・賃金を引き上げることが、そのまま報酬単価の引き上げにつながります。つまり生産活動のDXは単なるコスト削減ではなく、報酬という売上そのものを底上げする投資です。Lark はチャット・業務データベース(Base)・承認・カレンダー・ドキュメント・ビデオ会議が1つのアプリに入った統合ツールで、20名まで無料の Starter プランから始められます(2026年10月時点の公式公開情報)。「生産管理」「工賃計算の元データ」「送迎管理」「支援記録共有」「稟議」を別々に用意する代わりに、1つの箱の中で事業所の運営がつながる——これが本記事で組み立てる就労支援DXの全体像です。Base の基礎はLark Base が中小企業の業務効率を変える3つの理由で詳しく解説しています。
なぜいま就労継続支援にDXが要るのか — 工賃連動報酬・就労選択支援・A型スコア厳格化の三重圧力
結論: 就労支援のDXがいま必要な理由は、令和6年度報酬改定で基本報酬が工賃・スコアに一段と連動するようになり、就労選択支援(2025年10月)がB型利用の入口を変え、令和8年6月にはさらに基準が厳しくなるからです。「生産性と工賃を上げられない事業所は報酬が下がる」構造が、運営のDXを経営課題に押し上げました。
まず報酬の話。厚生労働省の令和6年度障害福祉サービス等報酬改定(改定率+1.12%)では、B型の基本報酬で平均工賃月額に応じたメリハリが一段と強化されました。人員配置7.5:1の区分でみると、見直し後の基本報酬は平均工賃月額4.5万円以上で748単位/日、1万円未満では537単位/日と、同じサービスでも工賃水準によって1日あたり200単位以上の差がつきます。工賃が高い事業所ほど報酬単価が高くなる一方、低い区分の単価は引き下げられました。加えて、工賃向上計画に基づき目標を達成した事業所に目標工賃達成加算10単位/日が新設されています。
ところが現実の工賃水準は高くありません。厚生労働省が公表する工賃(賃金)の実績によれば、B型事業所の全国平均工賃月額は令和4年度で月額17,031円・時間額243円でした(※令和6年度改定で平均工賃月額の算定方法が見直されたため、年度により公表値の前提が異なります。最新の集計は必ず一次ソースでご確認ください)。工賃連動報酬のもとでは、この工賃を上げる取り組み——すなわち生産活動の受注拡大・原価管理・作業効率の改善——が、利用者の手取りと事業所の報酬の両方を押し上げる経営の中心課題になります。
次に入口の話。2025年10月に創設された就労選択支援により、新たにB型の利用を希望する人は、原則として就労選択支援(本人の希望・能力・適性を整理するアセスメント、実施期間は原則1か月)を経ることになりました(50歳以上、障害基礎年金1級受給者、就労経験があり年齢・体力面で一般就労が難しい人などは任意)。さらに2027年4月からは就労移行支援・就労継続支援A型の新規利用者にも原則対象が拡大します。利用前のアセスメント情報を整理し、事業所の強み(どんな生産活動で・どんな工賃で・どんな支援ができるか)を客観的なデータで示せる事業所ほど、選ばれやすくなります。
最後にA型の話。令和6年度改定ではA型の基本報酬のスコア方式が厳格化されました。労働時間の配点が5〜80点から5〜90点へ拡大し、生産活動は赤字で減点(−20〜60点)、黒字で高評価となる仕組みに変わり、「経営改善計画」「利用者の知識・能力の向上」が新規の評価項目に加わりました。生産活動の収支をリアルタイムに把握し、経営改善の根拠を数字で残せるかが、A型の報酬を直接左右します。これらはいずれも「勘と紙」では追いきれず、生産活動と運営のデータ化が避けられない理由です。中小企業全体のDXの進め方は中小企業 DX 進め方 90日ロードマップで体系的に解説しています。
就労支援DXを二層に分ける — 制度・請求(専用システム)と生産活動・職員運営(Lark)
結論: 就労支援DXは「制度・請求の層」と「生産活動・職員運営の層」に分けて考えるのが正解で、前者は専用システムに任せ、後者を Lark でまとめる——この二層構えなら、強い専用システムと正面衝突せず、手つかずの運営事務を最短で仕組み化できます。
障害福祉向けのICTでは、個別支援計画の作成、サービス提供実績記録票の管理、国保連請求、加算の算定チェックといった制度・会計の帳票に特化した専用システム(HUG、ブルーボックス 等)が確立しています。これらは報酬改定のたびに様式や算定ロジックが更新され、請求ミスは返戻や過誤調整に直結するため、専門システムに任せるのが合理的です。Lark で置き換える必要はありません。
しかし専用システムの多くは「事業所と行政(請求)」「支援記録(計画・モニタリング)」を主戦場としており、生産活動の受注・工程・在庫・納期、工賃の元データ、送迎の出欠、職員間の申し送り、稟議、多拠点の本部連携には手が届きにくい構造です。ここが Lark の主戦場になります。両者は競合ではなく補完関係で、下表のように役割が分かれます。
| 層 | 主な業務 | 担うツール |
|---|---|---|
| 第1層:制度・請求 | 個別支援計画・モニタリング・サービス提供実績記録票・国保連請求・報酬区分算定・就労選択支援のアセスメント記録 | 就労支援専用システム(HUG/ブルーボックス等) |
| 第2層:生産活動・職員運営 | 生産活動の受注/工程/在庫/納期・工賃向上の元データと見える化・送迎/出欠・支援記録の申し送り・加算エビデンス保管・稟議承認・多拠点の本部連携・経営数字の集計 | Lark(Base+承認+Chat+Docs+ダッシュボード) |
この線引きは、専用ツールと汎用ツールを比べる本質的な考え方と同じです。専用システムは「制度・請求に特化した深さ」を、Lark は「生産活動と職員運営のあらゆる事務を1箱に束ねる広さ」を提供します。統合型グループウェアの強みはLark vs kintone どっちを選ぶべきかやLark vs Microsoft Teamsでも詳述しています。
運営側の「散らばり」を可視化する — 生産活動・工賃・送迎・支援記録・加算エビデンスの5領域
結論: 就労支援事業所の隠れた事務負担は「生産活動」「工賃の元データ」「送迎・出欠」「支援記録の申し送り」「加算エビデンス」の5領域に散らばっており、それぞれホワイトボード・紙の出面表・LINE・口頭・紙ファイルで管理されていることが、残業・集計ミス・監査の手戻りの根本原因です。
| 領域 | よくある現状 | 起きている損失 |
|---|---|---|
| ① 生産活動 | 受注作業・自主製品の案件/工程/納期がホワイトボードと担当者の頭。原価・在庫も感覚 | 納期遅延・赤字作業の放置・受注機会の取りこぼし |
| ② 工賃の元データ | 作業実績が紙の出面表。月末に電卓・Excelで工賃を手計算 | 月末の集計残業・計算ミス・工賃向上計画が立てられない |
| ③ 送迎・出欠 | 送迎ルート・添乗・当日の欠席連絡がLINEと電話と口頭 | 連絡の行き違い・添乗漏れ・出欠と請求実績の二重入力 |
| ④ 支援記録の申し送り | 日々の様子・体調・ヒヤリハットが口頭とノート。シフトで全員揃わない | 情報の欠落・事故リスク・計画への反映漏れ |
| ⑤ 加算エビデンス | 目標工賃達成・就労移行・各種加算の根拠書類が紙ファイルで分散 | 実地指導(監査)での探し回り・返戻や過誤調整のリスク |
ポイントは、この5領域が互いにつながっているのに、ツールが分断されていることです。生産活動の作業実績が決まれば工賃が算出でき、工賃が決まれば報酬区分が見通せ、送迎と出欠が揃えば請求実績と突合でき、支援記録が残れば計画と加算の根拠になる。データとしては1本の流れなのに、ホワイトボード・紙・LINE・口頭・紙ファイルに分かれているから、つなぎ直す作業(=転記と口頭確認)が毎日発生します。DXの本質はこの転記と口頭依存の撲滅であり、ペーパーレス化の失敗例から学ぶならペーパーレス化 失敗5パターンも参考になります。複数拠点・多機能型の運営統合という観点では多店舗経営を Lark で一元化する運営統合ガイドが本部⇔事業所連携にそのまま応用できます。
Lark で組む一元化の設計図 — Base/承認/カレンダー/Chat/Docsの役割分担
結論: 「利用者マスタ」と「職員マスタ」を中心に、生産活動・作業実績・送迎・支援記録・加算エビデンスを Lark Base の関連テーブルでつなぎ、入口(フォーム/チャット)と出口(ダッシュボード/カレンダー)を Lark の標準機能に任せる——これが就労支援の運営を1つの箱で完結させる設計図です。
具体的には、Lark Base に次の5テーブルを作り、利用者IDと職員IDと事業所IDでつなぎます。
- 利用者マスタ — 氏名・サービス種別(A型/B型)・受給者証情報・送迎要否・支援上の留意点(要配慮情報は権限で保護)。運営情報のハブ
- 生産活動テーブル — 受注案件・自主製品ごとに顧客・数量・単価・原価・工程・担当・納期・進捗。赤字/黒字が自動で見える
- 作業実績テーブル — 利用者ごと日ごとの出欠・作業時間・出来高。工賃の元データを現場でそのまま入力
- 送迎/出欠テーブル — 送迎ルート・添乗職員・当日の欠席連絡。カレンダーと連動
- 支援記録/加算エビデンステーブル — 日々の様子・ヒヤリハット・個別支援の実施記録・加算の根拠。承認フローと連動
この構造の強みは、「生産活動の収支」「利用者別の作業実績と工賃」「送迎と出欠」「未処理の稟議」「事業所別の数字」が関数とロールアップで自動集計されることです。Excelなら毎回作り直す集計が、レコードを入れるだけで常に最新になります。入口は Lark の共有フォーム(欠席連絡・稟議申請・ヒヤリハット報告)とチャット、出口はダッシュボード(法人全体・事業所別の生産活動収支と工賃)とカレンダー(送迎・納期の重ね表示)、承認機能は稟議・休暇申請に、Docs は支援マニュアルや運営ノウハウの蓄積に使います。ガントチャートや承認フローなど Base 運用の技術面は30日で完了する脱Excelロードマップと承認フロー自動化の実装ガイドに詳しくまとめています。
領域別の実装 — 生産活動/工賃見える化/送迎/支援記録/加算・多拠点ダッシュボード
結論: 5領域とも Lark の標準機能(フォーム・Base・承認・自動化・ダッシュボード)だけで組めます。開発会社に発注するコードは1行も要りません。ただしノーコードで「組める」ことと「定着する」ことは別で、最初のテーブル設計(何をどの粒度で記録するか)の判断が、その後の定着率を大きく左右します。
① 生産活動 — 受注から納品までを台帳化し、赤字作業を見える化する
受注作業や自主製品の案件を生産活動テーブルに並べ、顧客・数量・単価・原価・工程・担当・納期・進捗を記録します。工程はカンバンやガントチャートで一覧でき、納期の近い案件・遅れている案件が色で分かるようになります。さらに単価と原価を持たせれば、案件ごと・作業ごとの粗利が自動計算され、赤字作業の放置を防げます。A型は生産活動の収支がスコア評価に直結するため、ここを数字で押さえることが報酬を守る第一歩です。受注の問い合わせはフォームで受け、見積・発注・納品のやり取りはチャットのスレッドに集約すれば、担当者の頭とホワイトボードから案件情報が解放されます。製造・受注管理の型は製造業の工程管理を Lark Base で実装するガイドが、作業所の受注作業にもそのまま応用できます。
② 工賃向上の見える化 — 作業実績から基本報酬区分までを1本の流れにする
工賃の元になる作業実績(出欠・作業時間・出来高)を、現場でそのまま作業実績テーブルへ入力します。紙の出面表と月末の電卓集計をやめ、入力した瞬間に利用者別・月別の工賃が自動集計される状態にするのが狙いです。B型なら平均工賃月額が常に見えるので、「いまの水準だと基本報酬はどの区分か」「目標工賃達成加算(10単位/日)に届くか」を月中にシミュレーションできます。令和6年度改定で工賃連動が強まり、令和8年6月からは各区分の平均工賃月額の基準が一律3,000円引き上げられ、算定方法も見直されるため、早いうちに工賃データを整え、どの施策がどの区分に効くかを数字で判断できる体制が差になります。経営数字の見える化の作り方はLark Base ダッシュボードで経営数字を可視化する2026に詳しくまとめています。なお最終的な工賃の確定計算や国保連請求は専用システム側で行い、Lark 側はあくまで「元データの収集と月中の見える化」に徹するのが安全です。
③ 送迎・出欠 — ルート・添乗・欠席連絡を1画面にまとめる
送迎ルート・添乗職員・乗車利用者を送迎/出欠テーブルとカレンダーで管理し、当日の欠席連絡はフォームかチャットで一元受付します。LINEと電話と口頭に散らばっていた欠席情報が1か所に集まり、送迎の組み替えと作業計画の調整が同じ画面で完結します。出欠は作業実績テーブルと連動させておけば、サービス提供実績(請求の元)と現場の出欠が二重入力なく揃い、月末の突合作業が消えます。送迎は安全管理の要でもあるため、添乗漏れや乗車確認をチェックリスト化して記録を残すと、事故防止と説明責任の両方に効きます。現場スタッフ中心の定着策は現場DX完全ガイド(Lark Frontline)を参照してください。
④ 支援記録の申し送り — 日々の様子・ヒヤリハットを「流れて消えない」記録に
シフト制で全職員が同時に揃わない就労支援の現場では、口頭の申し送りは必ず欠落します。支援記録/加算エビデンステーブル(または利用者別チャットのスレッド)に「今日の作業の様子・体調・保護者/家族からの連絡・ヒヤリハット・翌日への申し送り」を1行残す運用にすれば、早番が遅番へ、今日が明日へ、シフトをまたいで連続します。1回の入力はスマホで数十秒。休憩中の立ち話で消えていた情報が、検索できる記録として事業所に残ります。これらの記録は個別支援計画のモニタリングや加算の根拠にもなるため、専用システムへの転記も最小の手間で済みます。ヒヤリハットはフォームで匿名でも出せるようにすると、報告の心理的ハードルが下がり、事故の芽を早く拾えます。
⑤ 加算エビデンス・多拠点ダッシュボード — 監査に強い記録と、本部⇔事業所の統括
目標工賃達成加算・就労移行への移行実績・各種加算の根拠書類を、支援記録/加算エビデンステーブルに種別と期日を付けて蓄積します。実地指導(監査)の際に「どの加算の・いつの・誰の根拠か」を検索一発で出せる状態にしておけば、紙ファイルを探し回る手間と、返戻・過誤調整のリスクを同時に減らせます。多機能型(A型・B型・移行の併設)や複数拠点の法人なら、各事業所から上がる生産活動収支・工賃・稼働・加算状況を事業所IDでひも付け、本部はダッシュボードで「どの事業所が今どういう状態か」を常時把握できます。稟議は紙とFAXの回付をやめ、承認フローで管理者→本部→決裁と電子的に流れ、どこで止まっているかが可視化されます。事業所ごとにバラバラだった報告様式もフォームで統一され、本部の集計残業が消えます。多拠点統括の考え方は多店舗経営を Lark で一元化する運営統合ガイドがそのまま応用できます。
ここまでの設計を「自所の場合」に当てはめたい方へ
利用者マスタ・生産活動・作業実績・送迎・支援記録の基本構成は、御事業所のサービス種別(A型か B型か多機能型か)と生産活動の内容に合わせて調整が必要です。無料相談で現状をうかがい、就労支援向け Base テンプレートの構成案をお渡しします。まずは1領域だけ、2週間で試せます。「相談はまだ早い」という方は、このまま読み進めてコストと90日手順を確認してから判断してください。
オンライン対応・全国可 / 無理な売り込みは致しません
専用システムとの線引き — Lark がやること/やらないこと
結論: 個別支援計画・実績記録票・国保連請求・報酬区分算定・就労選択支援のアセスメント記録は専用システムに任せ、Lark は生産活動・工賃の元データ・送迎・支援記録の共有・加算エビデンス・稟議・多拠点連携に限定する——この線引きが安全で、費用対効果も最大です。
正直に書きます。Lark は就労支援専用システムの代替にはなりません。個別支援計画やモニタリングの様式、サービス提供実績記録票、国保連への請求データ、加算の算定チェックといった機能は、障害福祉制度に深く最適化された専用システム(HUG、ブルーボックス 等)が受け持つべき領域です。ここを汎用ツールで代替しようとすると、制度改定への追従や請求の正確性でかえってリスクが増えます。逆に、生産活動の受注管理や送迎や稟議を専用システムだけで完結させようとしても、汎用の運営機能はそこまで深くありません。だからこそ二層で分けるのが合理的です。
| 業務 | 担うシステム | 理由 |
|---|---|---|
| 個別支援計画・モニタリング・実績記録票 | 専用システム | 制度様式・請求に最適化されている |
| 国保連請求・報酬区分算定・加算の算定チェック | 専用システム | 返戻・過誤調整に直結する専門機能 |
| 生産活動の受注/工程/原価・自主製品管理 | Lark(Base+フォーム) | 自所設計の自由度が価値。報酬の源泉 |
| 作業実績の収集・工賃の月中シミュレーション | Lark(Base+ダッシュボード) | 現場入力と見える化。確定計算は専用側へ |
| 送迎・出欠・支援記録の申し送り・ヒヤリハット | Lark(Base+Chat+フォーム) | 横のコミュニケーションと現場記録 |
| 稟議承認・本部⇔事業所連携・経営集計 | Lark(承認+Base+ダッシュボード) | グループウェア領域。統合型が最も安い |
なお、利用者の氏名・障害・健康情報は要配慮個人情報です。原則としてそうしたデータは専用システム側に置き、Lark には運営に必要な範囲の情報に絞って、アクセス権限を事業所・役割単位で設定してください。Lark のセキュリティ体制・権限設計の考え方はLark のセキュリティは中小企業でも安全かで一次情報ベースで整理しています。
コスト — 職員30名の事業所でいくらかかるか(料金の一次情報)
結論: 職員20名以下の単独事業所なら Lark Starter プラン(無料)で生産活動・作業実績・送迎・支援記録まで始められ、職員が増える多機能型・複数拠点でも Pro プラン(1ユーザー月1,420円・税抜・年払い)が上限の目安です。
Lark 公式料金ページ(2026年10月時点)によると:
- Starter(無料) — 20名まで。ストレージ計100GB、Base はテーブルあたり2,000行、自動化 月1,000回まで。職員20名以下の単独事業所なら、生産活動・作業実績・送迎・支援記録の試験運用に十分
- Pro(1ユーザー月1,420円・税抜・年払い) — 500名まで。ストレージ計15TB、Base はテーブルあたり2万行、自動化 月5万回。多機能型・複数拠点で職員数が20名を超える法人はこちら
- Enterprise(要お問い合わせ) — 大規模法人向け(個別見積)
職員30名の事業所で試算すると、Pro で月42,600円(税抜)。Starter は20名上限のため、複数拠点で職員数が20名を超える法人は Pro が前提になります。生産管理・タスク管理・社内チャット・稟議ワークフロー・マニュアル共有を個別のSaaSで契約すれば1つあたり月数千円〜が積み上がることを考えると、「1つの箱にまとめて運営がつながる」統合型のコスト優位は明確です。しかも就労支援専用システムの料金はそのまま第1層として活き、Lark 分は第2層の運営コストとして純増ではなく、これまで見えていなかった集計時間の削減と工賃向上(=報酬増)で回収する構図になります。ツール別の詳しい比較はLark 料金 完全ガイド2026、無料プランの範囲はLark 無料プラン(Starter)でどこまでできる2026にまとめています。
注意点も正直に。作業実績や支援記録のレコードは運用すると着実にたまるため、Starter の2,000行上限は複数年運用では天井に当たります。無料で単独事業所から始めて、法人全体へ広げるタイミングで Pro に切り替える——この段階設計を最初から織り込んでおくのが失敗しないコツです。当社に構築を依頼する場合の費用感は料金プランを、テンプレート構築の伴走支援はLark Base 業務システム構築サービスをご覧ください。なお、ICT導入に使える障害福祉分野の補助メニューがある場合もあるため、設備投資を伴う場合は所轄自治体の最新情報もあわせてご確認ください。
自社事例 — 240h→24h の実証を生産活動の事務に応用する
結論: 「散らばった業務を1つのデータベースに集約し、転記と集計を自動化する」型は業種を問わず機能します。当社は自社EC事業でこの型により月240時間の作業を24時間まで削減しました。
当社(アウフヘーベンジャパン・群馬県前橋市)は、自社EC事業の受注管理・在庫・仕入れ・売上集計が複数のツールとExcelに散らばっていた状態を Lark Base 中心に集約し、月240時間かかっていた事務作業を24時間(90%削減)まで圧縮したことを自社で実証しています(詳細は月240時間→24時間にした実録記事)。EC事業と就労支援は扱う対象こそ違いますが、生産活動の事務の構造は驚くほど同じです——「受注する → 原価と工程を管理する → 作業実績を記録する → 集計して工賃と収支を出す」。この流れの中の転記・確認・集計を自動化する余地は、利用者への支援そのもの(人と向き合う時間)以外のほぼ全工程にあります。誠実に付記すると、この240h→24hは自社EC事業での実証値であり、就労継続支援という業種そのものでの導入実績値ではありません。だからこそ本記事は「就労支援でも同じ効果が出る」と断定せず、構造が同じ生産活動の事務に同じ型を当てはめる手順として提示しています。
就労支援に当てはめると、削減インパクトが大きい順に (1)月末の工賃・作業実績の集計、(2)生産活動の原価・収支の把握、(3)送迎・出欠と請求実績の突合、(4)加算エビデンスの整理と監査準備、です。仮にサービス管理責任者や事務担当1人の集計業務が1日30分減れば年間120時間超、複数拠点の本部集計が消えればさらに大きな時間が支援と改善に戻ります。そしてその先にあるのが、生産活動の見える化による工賃向上=基本報酬区分の底上げです。なお当社は、同じ「現場スタッフ×シフト×拠点運営」構造を持つ保育園・こども園向け・整骨院・治療院向け・介護事業所のBCP向けにも同型のテンプレート設計を公開しています。他業種の当てはめ事例は業種別 Lark 導入事例ガイド2026も参考になります。
90日で「紙と口頭」を「事業所の仕組み」に変えるロードマップ
結論: 一気に全部を変えず、30日ごとに「1領域の集約 → データの接続 → 自動化と定着」と進めるのが、支援を止めずに移行する現実解です。
- Day 1–30: 入口を1つにする — 事業所内連絡を Lark Chat に移行し、利用者マスタ・職員マスタと作業実績テーブルを作成。日々の出欠と作業実績の入力をBaseに統一(紙の出面表と並走でよい)。個別支援計画・請求は専用システムのまま
- Day 31–60: 生産活動と記録をデータにする — 生産活動テーブルの運用開始(受注案件・原価・工程・納期)。送迎/出欠テーブルと支援記録/ヒヤリハットの運用を開始。よく使う手順・支援マニュアルを Lark Docs に蓄積
- Day 61–90: 自動化して定着させる — 稟議・休暇申請を承認フロー化。工賃の月中シミュレーションと加算エビデンスのダッシュボードを設定。複数拠点なら本部⇔事業所ダッシュボードで収支・工賃・加算状況を常時表示。紙とFAXの並走を終了し、運用ルールを固定
90日の各ステップで「誰が・何を・いつまでに」を決めて回す方法論は中小企業 DX 進め方 90日ロードマップで詳述しています。DXの失敗率は64%という調査もあり、成否は初動設計に大きく左右されます——先にDX失敗率64%を回避する5ステップにも目を通してください。
→ 自所の90日計画(どの領域から・誰が・何を)を無料相談で一緒に組み立てる
就労支援特有のつまずきポイントと回避策
結論: つまずきの大半は「専用システムまで置き換えようとする」「要配慮個人情報の置き場所を決めずに始める」「管理者だけが使う」の3つで、いずれも設計段階で回避できます。
- 個別支援計画・請求まで Lark に移そうとする — 制度・請求は専用システムに任せるのが原則。Lark 側は「生産活動と職員運営」と割り切る(前述の二層表を事業所内に共有する)
- 要配慮個人情報の置き場所を決めていない — 利用者の障害・健康情報は専用システム側に置き、Lark 側は運営情報に絞る。事業所・役割単位の権限設定を初日に行う
- 作業実績の入力ルールが曖昧 — 「作業時間と出来高を終礼前に1行だけ必ず入れる」など最小ルールから始める。完璧な記録を求めると現場が入力をやめる
- 管理者・サビ管だけが使う — 全職員がスマホで触れる状態が前提。シフト制で全員が揃わないからこそ、チャットと記録の共有が効く
- 複数拠点で様式がバラバラのまま移す — 本部で報告・稟議・生産活動のフォーム様式を統一してから展開する。バラバラのまま載せると集計の手間が残る
よくある質問(FAQ)
Q1. Lark は就労支援の専用システム(HUGやブルーボックス等)の代わりになりますか?
なりません。個別支援計画・モニタリング・サービス提供実績記録票・国保連請求・報酬区分算定といった制度・請求の帳票は、就労支援専用システムが制度に最適化して受け持つ領域です。Lark が担当するのはその外側——生産活動の受注/工程/原価、工賃の元データと見える化、送迎・出欠、支援記録の申し送り、加算エビデンスの保管、稟議、多拠点連携です。両者は競合ではなく補完で、この二層の線引きを守ることが安全で費用対効果も最大になります。
Q2. 職員30名の就労支援事業所だと費用はいくらですか?
Lark は Starter プランなら20名まで無料ですが、職員が20名を超える多機能型・複数拠点法人は Pro プラン(1ユーザー月1,420円・税抜・年払い、2026年10月時点)が前提です。30名なら月42,600円(税抜)。生産管理・タスク管理・チャット・稟議ワークフローを別々のSaaSで契約するより低コストに収まるケースが多く、専用システムの料金はそのまま第1層として活きます。
Q3. 基本報酬が工賃に連動するのに、DXは報酬にどう効きますか?
直接効きます。令和6年度報酬改定でB型の基本報酬は平均工賃月額に応じたメリハリが強化され(人員配置7.5:1で4.5万円以上748単位〜1万円未満537単位/日)、工賃向上計画の目標達成に目標工賃達成加算10単位/日が付きます。生産活動の受注・原価・作業実績を Lark でデータ化して赤字作業を減らし工賃を上げれば、そのまま報酬区分の底上げになります。A型もスコア方式で生産活動の黒字・経営改善計画が評価されるため、収支の見える化が報酬を守ります。
Q4. 就労選択支援(2025年10月開始)で何が変わりましたか?
2025年10月以降、新たに就労継続支援B型の利用を希望する人は、原則として就労選択支援(本人の希望・能力・適性を整理するアセスメント、実施期間は原則1か月)を経ることになりました(50歳以上・障害基礎年金1級受給者・就労経験があり年齢体力面で一般就労が難しい人などは任意)。さらに2027年4月からは就労移行支援・就労継続支援A型の新規利用者にも原則対象が拡大します。事業所の強み(生産活動・工賃・支援内容)をデータで客観的に示せる事業所ほど選ばれやすくなるため、運営のデータ化が集客面でも効いてきます。
Q5. パソコンが苦手な職員でも使えますか?
Lark はスマホアプリ中心で、LINEに近い操作感のチャットから始められます。最初の30日は事業所内連絡の移行と、出欠・作業実績のスマホ入力だけに絞れば、PC操作に不慣れな職員でも無理なく移行できます。全機能を一度に使わせないことが定着のコツです。
Q6. 実地指導(監査)の準備は楽になりますか?
楽になります。加算の根拠書類・支援記録・送迎や出欠の記録を種別と期日を付けて Lark Base に蓄積しておけば、「どの加算の・いつの・誰の根拠か」を検索一発で出せます。紙ファイルを探し回る手間と、根拠不足による返戻・過誤調整のリスクを同時に減らせます。ただし請求データそのものの正確性は専用システム側で担保してください。
Q7. 多機能型(A型・B型・移行の併設)や複数拠点でも有効ですか?
有効です。各事業所から上がる生産活動収支・工賃・稼働・加算状況を事業所IDでひも付け、本部はダッシュボードで「どの事業所が今どういう状態か」を常時把握できます。稟議は承認フローで電子的に流れ、どこで止まっているかが可視化され、報告様式もフォームで統一されるため、本部の集計残業が消えます。規模が大きいほど一元化の効果は大きくなります。
→ FAQで解消しきれない疑問は、無料相談でその場でお答えします(フォームは1分ほどで送信できます)
まとめ — 「良い支援」を「職員が続けられ、採算が合う仕組み」で支える
令和6年度報酬改定で基本報酬は工賃・スコアに一段と連動し、就労選択支援がB型の入口を変え、令和8年6月にはさらに基準が引き上げられる——公的データが示す2026年の就労支援経営は、生産性と工賃を上げられるかで採算が決まります。就労支援のDXといっても、個別支援計画や国保連請求を専用システムから剥がすことではありません。しかし裏を返せば、生産活動・工賃の元データ・送迎・支援記録・加算エビデンスという「専用システムの外側の運営」は、いま最も安く仕組み化でき、職員の残業と事業所の報酬に最も直結する領域です。計画と請求は専用システムのまま、月0円〜(複数拠点でも Pro)で「紙と口頭」を「事業所の仕組み」に変える。その二層の設計図と90日の手順は、本記事のとおりです。
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- アウフヘーベンジャパン株式会社 会社案内 — 群馬・前橋拠点。Lark 導入を支援する独立系コンサルティング事業者。
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Lark は ByteDance Ltd. の登録商標です。当社は Lark の導入を支援する独立した第三者コンサルティング事業者であり、ByteDance 社の公式機関ではありません。HUG は株式会社ネットアーツ、ブルーボックスは株式会社ブルーボックス、kintone はサイボウズ株式会社、Microsoft Teams は Microsoft Corporation、LINE は LINEヤフー株式会社の各商標・サービスです(記事中の専用システムは代表例であり、特定製品の推奨・優劣評価ではありません)。本記事中の令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の改定率・基本報酬単位・目標工賃達成加算・A型スコア方式の見直し・令和8年6月の見直し、および就労選択支援の創設・対象範囲は厚生労働省の公開資料、B型の全国平均工賃月額(令和4年度 月額17,031円・時間額243円)は厚生労働省の工賃実績公表値(いずれも2026年10月時点で当社確認)に基づく引用です。Lark の料金・機能は同時点の公式公開情報に基づいています。制度・数値・料金・報酬区分・加算要件は改定される場合があるため、報酬算定・要配慮個人情報の取り扱いなど制度に関わる判断は、必ず一次ソースおよび所轄の行政・専門家にご確認ください。