Lark 承認(Approval)完全ガイド2026 — 稟議・経費・休暇申請のハンコフローをスマホ承認に変える設定手順

Lark標準機能ガイド / Lark 承認(Approval) / 稟議・経費・休暇申請の電子化

Lark 承認(Approval)完全ガイド2026 — 稟議・経費・休暇申請のハンコフローをスマホ承認に変える設定手順

Lark 承認(Approval)は、稟議・経費精算・休暇申請などの社内決裁を Web 上で完結できる、Lark 標準搭載の電子稟議システムです。「社長が出張中で稟議書が机の上に3日止まっている」「経費精算の紙が経理に山積みで、誰の承認待ちか誰も分からない」「ハンコのためだけに出社する日がある」————この悩みに、Lark公式ヘルプの一次情報だけで答えます。申請が届くと承認者のチャットに「承認」ボットからカード通知が届き、その通知画面のまま承認・却下まで完了。金額による承認ルートの自動分岐、休暇申請の勤怠アプリ自動連携、決裁データの Lark Base 集計まで、チャット・会議・文書と同じ1つのアプリの中で回ります。本記事は、申請者・承認者・管理者の3つの役割別の使い方、申請フォームとワークフローの設計手順、条件分岐・一括承認・手書き署名・オートメーションまでを公式情報ベースで整理します。群馬・前橋で自社EC事業を Lark に集約した当社の実装知見も併記します。

所要 15 分 / 10〜100名規模の経営者・管理職・総務経理担当向け / 2026 年 9 月 26 日公開

「自社の稟議・申請フローがLark承認で回るか」を切り分ける無料相談(60 分)

承認の電子化の難所は「ツールの機能」ではなく、紙とExcelとメールに散らばった自社の申請書・承認ルートを棚卸しし、どれから電子化するかの順番を決めることです。当社は群馬・前橋で自社EC事業を Lark に集約し 月 240 時間 → 24 時間(90% 削減)を実証した実体験から、御社の申請業務を棚卸しし、「承認フロー設計図(電子化の優先順位マップ付き・自社版)」を60分の無料相談でお渡しします。Lark ありきではなく、今のワークフローシステムを残したほうが良い場合はそう正直にお伝えします。

無料相談を申し込む(60 分・承認フロー設計図付)→

オンライン対応・全国可 / 無理な売り込みは致しません

目次

この記事でわかること

  • Lark 承認(Approval)でできること — 電子稟議・チャット通知から即決裁・条件分岐・Base集計の全体像
  • 申請者・承認者・管理者の3つの役割別の基本操作(スマホ申請・リマインダー催促・一括承認・差し戻し)
  • 承認フロー構築の5ステップ — 申請フォーム設計(5種20ウィジェット)とワークフロー設計(AND/OR承認・条件分岐)の手順
  • 休暇・残業・出張申請と勤怠管理アプリの自動連携、承認データの Lark Base 同期・集計
  • 承認オートメーション(決裁後に次のフローを自動起動・メッセージ自動送信)と料金(無料で始められる範囲)

目次

  1. 結論 — Lark 承認でできること早見表
  2. なぜ「紙とハンコの稟議」が中小企業の意思決定を遅らせるのか
  3. Lark 承認の全体像 — 3つの役割と基本の流れ
  4. 申請者の使い方 — スマホで申請・進捗確認・催促まで
  5. 承認者の使い方 — チャット通知から即決裁・一括承認・差し戻し
  6. 管理者向け — 承認フロー構築の5ステップ
  7. 申請フォーム設計 — 5種20ウィジェットと勤怠連携ウィジェット群
  8. ワークフロー設計 — 承認者指定・AND/OR承認・条件分岐
  9. 承認オートメーションと Lark Base 連携
  10. 料金 — Lark 承認は無料で始められるか
  11. 中小企業のリアルな使い方(稟議・経費・休暇)と自社事例
  12. 導入5ステップ(実装手順)
  13. よくある質問(FAQ)
  14. まとめ — 決裁は「ハンコを待つ」時代から「どこでも即断する」時代へ

結論 — Lark 承認でできること早見表

結論を先に述べます。Lark 承認(Approval)は「出張・休暇・経費精算などの社内稟議・決裁業務を Web 上で完結できる電子稟議システム」で、申請フォームと承認ワークフローを自社の稟議規程に合わせて自由にカスタマイズでき、チャット通知からの即決裁・条件分岐・勤怠連携・Base 集計までを Lark 1 つで完結できます(はじめての Lark 承認、最終更新2025-12-16、2026年9月26日確認)。まず全体像を1枚の表にまとめます。

領域 Lark 承認でできること
申請 休暇・出張・経費精算などの申請フォームをスマホ/PCから記入・提出。提出前に承認ルートの全ステップを確認できる
承認 「承認」ボットのカード通知からそのまま承認・却下。処理待ち一覧からの一括処理、委譲・承認者の追加/削除・差し戻しにも対応
フォーム設計 テキスト・数値・単一/複数選択・日付・金額(通貨/計算式)・添付など5種計20のウィジェットを配置。「金額10万円以上のときだけ領収書添付を必須にする」ような表示条件も設定可能
ワークフロー設計 承認者を上司・部署責任者・役割(経理等)・特定メンバーなどから指定。複数承認者のAND/OR/順番承認、金額等による条件分岐、Cc通知、手書き署名の要求まで設定できる
勤怠連携 休暇・残業・出張・外出・シフト変更・打刻修正の公式「ウィジェット群」を使うと、承認データが Lark 勤怠管理アプリに自動同期される
データ・自動化 承認データを Lark Base に同期して集計・見える化。承認/却下/取り下げをトリガーに、次の承認フロー自動開始や Lark メッセージ自動送信のオートメーションを設定できる

出典: Lark公式ヘルプ「はじめての Lark 承認」・「管理者|承認の申請フォームを設計する」ほか(2026年9月26日確認)。仕様は変更される場合があるため最新は公式ページをご確認ください。

ポイントは、Lark 承認が「単体のワークフローシステム」ではなく、チャット・カレンダー・勤怠・Base(業務DB)と地続きの統合スイートの一部だという点です。承認依頼はチャットに届き、質問があれば申請からワンクリックでグループチャットが立ち上がり、決裁されたデータはそのまま Base で集計できる——「承認システムにログインし直す」という動作自体が消えるのが、専用ワークフロー製品との一番の違いです。まずは「なぜ紙とハンコのままだと遅いのか」から見ていきましょう。

なぜ「紙とハンコの稟議」が中小企業の意思決定を遅らせるのか

結論として、稟議が「紙の回覧」と「決裁者の在席」に依存している状態こそが、決裁の停滞・進捗のブラックボックス化・記録の散逸を生む根本原因です。中小企業でこそ、承認の電子化は「効率化」であると同時に「意思決定スピードという競争力への投資」になります。

典型的な失敗はこうです。申請書を印刷し、上長の机に置く。上長が出張・休暇だと、そこで数日止まる。今どこで止まっているかは、書類を物理的に探さないと分からない。差し戻しは付箋と口頭で行われ、修正履歴は残らない。決裁済みの書類はキングファイルに綴じられ、後から「あの承認いつ通ったっけ」を探すのに時間が溶ける——これは規模を問わず起きますが、決裁者が現場に出ていることの多い中小企業ほど深刻です。

日本全体で見ても、中小企業のバックオフィス業務の非効率は生産性を押し下げる要因として繰り返し指摘されています(中小企業庁「中小企業白書」)。さらに、ツールを入れただけでは成果に直結しないのも事実です。IPA「DX動向2024」によれば、DXに取り組む企業は7割超(73.7%)に増えた一方、「成果が出ている」と答えた企業は6割台(64.3%)にとどまり、民間調査でも中小企業のDXの64%が成果を出せていない(失敗32%+効果未実感32%)と報告されています(株式会社Gron『中小企業DX失敗率64%の実態』2026年。予防策はDX失敗率64%の予防5ステップ記事で詳述)。承認の電子化が失敗する典型は、「専用ワークフローシステムを導入したが、通知メールが埋もれて誰も開かない」パターンです。だからこそ、毎日全員が開いているチャットの中に承認依頼が届き、その場で決裁が完了するという導線が効いてきます。承認は「たまに使う業務」ではなく「毎日発生する業務」だからこそ、日常動線に溶け込む形でなければ定着しません。

当社の自社EC事業でも、発注の承認・経費の精算・休暇の申請が紙と口頭とチャットの入り混じった状態で、「言った言わない」と「承認待ちの滞留」が常態化していました。これらを Lark に集約し、承認依頼がチャットに届いてスマホで即決裁できる状態にした運用改善の積み重ねの結果、確認・転記・催促に溶けていた月240時間を月24時間(90%削減)まで圧縮できています(実証の全記録はこの記事に公開しています)。

💡 中間まとめ: 稟議が遅いのは「決裁者が怠慢」だからではなく「仕組み」の問題です。紙は物理的に1か所にしか存在できないから止まる。申請がどこにいても届き・どこからでも決裁でき・今どこで止まっているか全員に見える状態を作ることが、中小企業の決裁改革の核心です。自社の申請業務の棚卸しと「承認フロー設計図」(無料相談)はこちら →

Lark 承認の全体像 — 3つの役割と基本の流れ

結論として、Lark 承認は「作成 → 申請 → 承認」の3ステップで回り、そこに「管理者・申請者・承認者」の3つの役割が対応します(はじめての Lark 承認)。

  • 管理者 — 承認管理コンソールで承認フローを作成・管理し、申請フォームとワークフローをカスタマイズします。通常は総務・経理・人事など、社内のワークフローを統括するメンバーが担当します。
  • 申請者 — 承認アプリから休暇・出張・経費精算などの申請を送信します。通常は社内メンバー全員です。
  • 承認者 — 送信された申請を承認・却下・差し戻しします。通常は上司・人事担当者など各部署の責任者です。

公式が挙げる Lark 承認の特徴は次の3点です(同上)。

  • 自由にカスタマイズ可能なフォームとワークフロー — 申請フォームから承認フローまで、すべての承認項目を自社の規程に合わせて設計できます。
  • ワンクリックで使い始められるテンプレート集 — 人事・総務・経理をはじめとする多彩な公式テンプレートが用意されており、そのまま使い始められます。
  • Lark と統合された直感的な操作性 — メッセージや Base との統合により、承認専用のグループチャットをすばやく開始したり、承認データを Base に同期したりできます。

この「3つの役割」を軸に、以降のセクションでそれぞれの操作を見ていきます。自分が申請する立場なら次章、決裁する立場ならその次、フローを作る総務・経理・情シスの方は管理者向けセクションから読むのが近道です。

申請者の使い方 — スマホで申請・進捗確認・催促まで

結論として、申請者の操作は「フォームを選んで記入・提出 → 承認センターで進捗確認 → 必要ならコメントや催促」の3ステップだけです(はじめての承認申請、最終更新2025-01-24)。

承認アプリは Lark のワークプレイスまたは検索欄から開きます。画面には3つのタブがあります。

  • 申請タブ — 管理者が用意した申請フォーム(休暇/出張申請、経費精算など)の一覧。目的のフォームを選んで記入します。必須項目を入力すると、提出前に承認ワークフロー(誰が・どの順で承認するか)を確認できるため、「誰に回るのか分からないまま出す」不安がありません。
  • 承認センタータブ — 自分が出した申請の進捗状況を一覧で確認。どのステップの誰で止まっているかが見えます。
  • データ管理タブ — 自分に関係する承認データを Lark Base に同期し、手軽に集計できます。

提出後にできる操作も実務的です(同上)。

  • リマインダー(催促) — 承認が滞っている場合、ワンタップで承認者を催促できます。催促通知は「承認」ボットが送るため、「催促しづらい」という心理的ハードルが下がるのが地味に効きます。
  • 修正・取り下げ — 提出済みの申請を修正・取り下げできます(管理者の設定により制限されている場合あり)。
  • 再提出 — 過去の申請フォームを複製して再申請。毎月の定型申請が数タップで済みます。
  • コメント・グループチャット・Cc・共有・印刷 — 申請に補足説明をコメントで残す、ボタン1つで承認者入りのグループチャットを自動作成する、進捗を関係者にCcで知らせる、承認明細を印刷・保存する、まで申請画面から完結します。

紙の稟議で最も時間を溶かすのは「今どこにあるか探す」「上長に催促の切り出し方を考える」という書類そのものではない作業です。Lark 承認では進捗が常に可視化され、催促はボットが代行します。申請者側の操作はフォームに入力して提出するだけです。当社の自社運用では、ITが得意でないメンバーでも操作に迷う場面はほとんどありませんでした。

承認者の使い方 — チャット通知から即決裁・一括承認・差し戻し

結論として、承認者は「届いたカード通知でそのまま承認・却下」が基本動作で、まとめて処理する一括承認、部下に任せる委譲、修正させる差し戻しまで揃っています(はじめての承認処理、最終更新2025-02-06)。

承認処理への入口は2つです(同上)。

  • 方法1: ボット通知から — メンバーが申請を送信すると、「承認」ボットが承認者宛てにメッセージカード形式の通知を送ります。通知画面でそのまま承認・却下が完了します。出張先のスマホでも、移動中の隙間時間でも、決裁が止まりません。
  • 方法2: 承認アプリの処理待ち一覧から — 承認センターの「処理待ち」で自分宛ての申請を一覧確認。件数が多ければ期間で絞り込み、複数の承認にチェックを入れてまとめて処理(一括承認)もできます。

承認・却下以外の実務操作も押さえておきましょう(同上)。

  • 委譲 — 申請の処理を他のメンバーに譲れます。決裁者の長期不在時に稟議が止まる事故を防げます。
  • 承認者の追加・削除 — 「この件は現場責任者の意見も聞きたい」というとき、その場で承認者を追加できます。
  • 差し戻し — 申請内容の見直しが必要なら差し戻し。申請者が修正後、承認フローを再開できます。付箋のメモと違い、差し戻しの理由と履歴がすべて記録に残ります。
  • 手書き署名 — 会社の設定によっては、承認時にスマホやタブレットのタッチパネルへの手書き署名を必須にできます。「電子化するとハンコの重みがなくなる」という懸念には、署名必須化で応えられます。
  • コメント・グループチャット — 申請への質問はコメントで、込み入った相談はボタン1つで申請者入りのグループチャットを立ち上げてその場で解決できます。

承認者の立場で最大の変化は、「決裁のために机に戻る」必要がなくなることです。当社でも、代表が展示会や商談で外に出ている日ほど決裁が溜まっていましたが、チャット通知からの承認に変えてからは「夜にまとめて紙を処理する」時間そのものが消えました。

管理者向け — 承認フロー構築の5ステップ

結論として、承認フローの構築は「①作成方法の選択 → ②基本情報 → ③フォーム設計 → ④ワークフロー設計 → ⑤その他設定」の5ステップで、テンプレートを使えば最短ワンクリックで使い始められます(はじめての承認管理)。

まず前提として、承認管理コンソールにアクセスできる「承認管理者」には3つの種類があります(同上)。

種類 権限範囲
承認アプリ管理者 承認管理コンソールのすべての権限(Lark 管理コンソールのスーパー管理者、または権限範囲に「承認」を含む管理者)
承認サブ管理者 承認管理コンソールのすべてまたは一部の権限(設定可能)
ワークフロー管理者 特定の承認フローのみ管理可能。「経費精算は経理」「休暇は人事」のような分担ができる

承認管理コンソールは、承認アプリ右上の「管理コンソール」ボタン(承認管理者にのみ表示)、または Lark 管理コンソールの「ワークプレイス > アプリ管理」から開きます。構築の5ステップは次のとおりです(同上)。

  1. 承認フローを作成する — 「+ 申請フォームを作成」から、テンプレートで作成 / 空白から作成 / サードパーティ承認システムに接続のいずれかを選択。まずはテンプレートのプレビューを見て、自社の申請書に近いものから始めるのが早道です。
  2. 基本情報を設定する — 承認フローのアイコン・名称・グループ(カテゴリ)・申請を利用可能なメンバー・承認フロー管理者を設定します。
  3. フォームを設計する — 申請者が記入する項目をウィジェットで配置します(詳細は次章)。画面中央にモバイル版プレビューが表示されるため、「スマホでどう見えるか」を確認しながら作れます。
  4. ワークフローを設計する — 承認者・CC通知先・処理者・条件分岐などのステップを組みます(詳細は後述)。
  5. その他の設定を行う — 申請の取り消しルール、修正ルール、他者による代理提出、一括承認の可否、承認者の重複排除、申請の転送などの運用ルールを詰めます。

設定が終わったら「プレビュー」で確認し、「発行」で全社に公開。既存フローの修正も、管理コンソールから「編集」で随時できます。Excelの申請書を作り直す感覚で、情シス専任者がいない会社でも内製できるのがポイントです。より複雑な業務(受発注や在庫と連動する承認など)を組みたい場合は、Lark Base 側のワークフロー機能と組み合わせる設計もあります(Lark Base × Workflow で承認フローを自動化する実装ガイド)。

承認フローの設計、最初の1本を一緒に作りませんか(無料相談60分)

「テンプレートは分かったが、ウチの稟議規程(金額基準・職務権限表)をどう落とし込むか」が最初の壁です。当社の無料相談では、御社の申請書を1枚お持ちいただければ、その場で条件分岐込みの承認フロー設計図をお作りします。

無料相談で設計図をもらう →

オンライン対応・全国可 / 無理な売り込みは致しません

申請フォーム設計 — 5種20ウィジェットと勤怠連携ウィジェット群

結論として、申請フォームは「テキスト・数値・オプション・期日・その他」の5種計20のウィジェットをドラッグ&ドロップで並べるだけで作れ、休暇・残業などの勤怠系は公式の「ウィジェット群」を使うと勤怠管理アプリに自動同期されます(管理者|承認の申請フォームを設計する、最終更新2025-03-20)。

経費精算フォームを例にすると、公式ガイドではこんな対応関係が示されています(同上)。

申請者が記入する項目 使うウィジェット ポイント
経費の種別(科目) 単一選択 交通費・接待費などの選択肢を設定
内容・支払事由 複数行テキスト 自由記述
金額 金額 / 計算式 通貨の種類を設定可。「金額=数量×単価」などの計算式も使える
領収書番号 数字 「領収書の有無」で「有」を選んだ場合にのみ表示、という条件表示が可能
領収書の写真 添付ファイル スマホで撮ってそのまま添付

注目すべきは「表示設定(条件表示)」です。たとえば「精算金額が100,000円以上の場合にのみ、添付ファイル欄を表示して記入必須にする」という設定ができ、条件の組み合わせも複数設定できます(同上)。紙の申請書にありがちな「※10万円以上の場合は見積書を添付のこと」という但し書きを、フォームの構造そのもので強制できるため、差し戻しの往復が減ります。各ウィジェットは必須/任意の切り替え、印刷時の表示有無も設定できます。

そして中小企業に一番効くのが「ウィジェット群」です。休暇・残業・出張・外出・シフト変更・打刻修正という勤怠系の申請について、Lark 公式が「ウィジェットのまとまり」を提供しており、これを使ったフォームで申請されたデータは Lark 勤怠管理アプリに自動同期されます(同上)。たとえばメンバーが休暇を1日申請して承認されると、その日付が勤怠側にも自動反映され、手動転記が不要になります。「承認は通ったのに勤怠簿は未修正」という月末の照合作業が構造的に消えるわけです(勤怠側の設定はLark 勤怠管理 完全ガイド2026参照)。なお、1つのフォームに追加できるウィジェット群は1つまでです。

ワークフロー設計 — 承認者指定・AND/OR承認・条件分岐

結論として、ワークフロー設計では「誰が承認するか」を組織構造から柔軟に指定でき、複数承認者の合議方式(AND/OR/順番)、金額などによる条件分岐、Cc通知、承認者不在時の挙動まで、日本企業の稟議規程で必要になる設定が一通り揃っています(管理者|承認ワークフローを設計する、最終更新2026-02-03)。

ワークフローは「提出 → 承認 → 終了」の3ノードが初期配置され、ステップ間の「⊕」で承認者・Cc通知先・処理者・条件分岐を追加していきます。承認者として指定できるのは次のとおりです(同上)。

  • 上司 / 多階層の上司 — 申請者の直属上司。「上司の上司」など階層指定も、最終決裁者まで職階ごとに順に回す多階層設定もできます。
  • 部署責任者 / 多階層の部署責任者 — 申請者の所属部署の責任者。上位階層への自動エスカレーションも可能です。
  • 役割 — 人事・経理などの「役職(役割)」を承認者に指定。担当者が変わってもフローの修正が不要になります。
  • ユーザーグループ / 特定のメンバー — 固定メンバーの指定。関連組織を使っていれば法人外部の Lark 利用者も指定できます。
  • 提出者から指定 / 提出者本人 / ステップ承認者 / フォーム内の連絡先・部署 — 申請時に承認者を選ばせる、フォームで選んだ部署の責任者に自動で回す、といった動的な指定もできます。

複数の承認者がいるステップでは、AND 承認(全員の承認が必要)・OR 承認(誰か1人でよい)・順番に承認の3方式から選べます。さらに「承認者が空欄の場合(自動承認/指定者へ/管理者へ委譲)」「承認者と提出者が同一人物の場合(手動承認/自動スキップ/上司へ委譲など)」という、運用が始まってから必ず起きる例外への挙動も事前設定できます(同上)。

そして稟議規程の核心である条件分岐。公式の例がそのまま分かりやすいのですが、「経費精算額が 10,000 円未満なら直属上司が承認、10,000 円以上なら直属上司の上司が承認」のように、フォームの入力値によって承認ルートを自動で振り分けられます(同上)。職務権限表の「○万円未満は部長決裁、以上は社長決裁」を、そのままワークフローに写し取れるということです。加えて、ステップごとにフォーム項目の表示・編集権限(経理だけが勘定科目欄を編集できる等)、操作権限(委譲・差し戻しの可否)、手書き署名やコメント記入の必須化まで制御できます。

承認オートメーションと Lark Base 連携 — 決裁後の「その先」まで自動化

結論として、Lark 承認は「決裁して終わり」ではなく、承認・却下・取り下げをトリガーに次のアクションを自動実行でき、蓄積された承認データは Lark Base に同期して集計・見える化できます(管理者|承認のオートメーションを作成する、最終更新2025-05-08)。

オートメーションで設定できるのは、トリガー条件(ワークフローが承認されたとき / 却下されたとき / 取り下げられたとき)と、実行アクション(新しい承認ワークフローを開始 / Lark メッセージを送信)の組み合わせです。公式が挙げる活用例は次のとおりです(同上)。

  • 新入社員の入社手続 — 「入社申請」が承認されたら、自動的に「備品の支給」の承認ワークフローを開始する。
  • 備品申請 — 「備品の支給」が承認されたら、申請者宛てに受け取り場所を知らせる Lark メッセージを自動送信する(メッセージには最大3つのボタンを設置可能)。
  • 重要案件の却下アラート — 重要なワークフローが却下・取り下げされたら、指定メンバーに自動通知する。

「入社が決まったら、備品・アカウント・名刺の3つの申請を人事が手作業で起票する」というバトンリレーの取りこぼしが、トリガー1つで構造的になくなります。1つのトリガーに複数アクションも設定できるため、決裁を起点にした業務の連鎖を設計できます。

もう1つの柱が Lark Base 連携です。承認アプリの「データ管理」画面で「+ データを追加」から承認名を選ぶと、その承認のデータを Base で確認・集計できるようになります(はじめての承認処理)。「今月の経費精算の科目別合計」「部署別の残業申請時間」「承認までの平均リードタイム」といった集計が、CSVエクスポートや手転記なしにダッシュボード化できます。承認を電子化する本当のリターンはここで、決裁の記録が”綴じられた紙”ではなく”集計できるデータ”に変わるのです(Base 活用の全体像はLark Base が中小企業に向く3つの理由参照)。

💡 ここまで読んで「ウチの承認フローでどこまで自動化できるか」が気になった方へ: 御社の申請書と職務権限表をもとに、承認×Base×オートメーションまで含めた「承認フロー設計図」のたたき台を無料相談でその場でお見せできます(無理な売り込みは致しません)。60分無料相談の詳細はこちら →

料金 — Lark 承認は無料で始められるか

結論として、承認(Approval)は Lark に標準搭載されている機能で、Lark 自体は20名以下なら無料の Starter プランから使い始められます(Lark公式料金ページ、2026年9月26日確認)。ワークフロー専用SaaSを別契約する場合と違い、「チャット・会議・文書・勤怠と一緒に承認も付いてくる」構造です。

プラン 料金(1ユーザー/月) 主な条件
Starter 0円 20名まで(2025年3月1日改定)。ストレージ計100GB
Pro 1,420円(税抜・年払い) 500名まで。ストレージ計15TB
Enterprise 要お問い合わせ(個別見積) 人数無制限

出典: Lark公式料金ページ(2026年9月26日確認)。プラン別の機能差・利用上限の最新情報は公式ページをご確認ください。

30名の会社なら Pro プランで月額 1,420円 × 30名 = 月42,600円(税抜)。この金額にはワークフロー(承認)だけでなく、チャット・ビデオ会議・ドキュメント・勤怠管理・Base まで含まれます。「承認フロー アプリ」を単体で探して比較検討している方ほど、この「単体契約か、統合スイート内蔵か」の構造の違いを先に押さえるのが近道です。kintone のようなアプリ構築型との違いはLark vs kintone 比較、Microsoft Teams を軸にした場合との違いはLark vs Teams 比較、SaaS本数全体の見直しはSaaS費用の見直し記事で詳しく扱っています。すでに紙の稟議で回っている会社なら、当社の経験では最初のフォーム1本は半日程度で作れます。

中小企業のリアルな使い方(稟議・経費・休暇)と自社事例

結論として、最初に電子化すべきは「件数が多く・型が決まっていて・今いちばん止まっている」申請です。当社の自社実証で定番となった実装パターンを3つ紹介します。

パターン1: 経費精算 — 月末の紙の山を消す

単一選択(科目)+金額+添付(領収書写真)のシンプルなフォームに、「10,000円以上は上長の上長も承認」の条件分岐を付ける構成が定番です。申請者はレシートをスマホで撮ってその場で申請、経理は Base 同期で科目別集計まで自動化——月末に領収書の束と格闘する時間が消えます(実装の詳細はLark で経費精算を電子化する2026)。

パターン2: 休暇・残業申請 — 勤怠との二重管理をやめる

公式ウィジェット群を使えば、承認された休暇・残業が勤怠管理アプリに自動反映されます。「申請書は通ったが勤怠簿は手修正」という二重管理と月末照合が構造的になくなるため、当社の経験では、労務まわりの工数削減効果が最も分かりやすく出やすい領域です。

パターン3: 稟議(購買・契約) — 決裁スピードを経営指標にする

職務権限表を条件分岐に写し取り、金額帯で決裁ルートを自動振り分け。決裁履歴はすべて検索可能な記録として残り、Base 集計で「申請から決裁までの平均日数」を測れるようになります。決裁リードタイムが数字で見えると、意思決定スピードそのものを改善対象にできます。

当社の自社EC事業では、発注承認・経費・休暇をこの型で Lark に載せ替えました。それまでは「紙が社長の机で待つ」「催促は口頭」「決裁記録はファイル綴じ」でしたが、現在は申請から決裁までがスマホで完結し、決裁待ちの滞留は承認センターで常時可視化されています。Lark 集約全体の効果として月240時間→24時間(90%削減)を実証済みで、当社の場合、承認の電子化はその中でも「着手から効果実感までが最も短かった」施策でした——フォームを発行したその日から、紙の回覧が1件ずつ消えていくためです(全体像は自社EC 240時間→24時間の実証記事、進め方の設計は中小企業DXの90日ロードマップ参照)。

導入5ステップ(実装手順)

結論として、「全申請書の一斉電子化」ではなく「1本の申請フォームから2週間で試す」のが失敗しない進め方です。

  1. 申請業務の棚卸し(1日) — 社内に存在する申請書・稟議書を全部リストアップし、「月間件数 × 止まりやすさ」で並べます。多くの会社で経費精算か休暇申請が最上位に来ます。
  2. 最初の1本をテンプレートから作る(半日) — 承認管理コンソールで公式テンプレートを選び、自社の項目に合わせてウィジェットを調整。承認ルートは既存の稟議規程をそのまま写します。
  3. 1部署で2週間試行 — 全社展開の前に1部署で回し、「差し戻しが多い項目」「入力に迷う項目」をフォーム側で直します。当社の場合、表示条件と必須設定の調整だけで差し戻しの多くを潰せました。
  4. 全社展開 + 紙の受付を止める(1か月) — 展開と同時に「この申請は紙では受け付けない」と宣言するのが定着の鍵です。当社の経験では、紙との並行運用期間が長引くほど「結局紙でいいや」に戻りやすくなります。
  5. Base 集計とオートメーションで磨く(継続) — 決裁リードタイムの計測、承認後の後続フロー自動起動など、「決裁データの活用」フェーズへ進みます。

つまずきやすいのは、ツールではなく「そもそも承認ルートが人によって違う・暗黙だった」という運用の問題が電子化で顕在化する場面です。これは悪いことではなく、規程を明文化するチャンスと捉えるのが正解です(よくある失敗パターンはLark導入失敗の3パターン参照)。

よくある質問(FAQ)

Q1. Lark 承認は無料プランでも使えますか?

A. 承認(Approval)は Lark に標準搭載されている機能で、Lark 自体は20名以下なら無料の Starter プランから始められます(2025年3月1日改定で無料枠は50名→20名)。21名以上は Pro プラン(1人月額1,420円・税抜・年払い)が必要です。プラン別の機能差・利用上限の最新は公式料金ページをご確認ください。

Q2. 紙の稟議書のフォーマットをそのまま再現できますか?

A. テキスト・数値・単一/複数選択・日付・金額・添付など5種計20のウィジェットをドラッグ&ドロップで配置して再現できます。「金額=数量×単価」の計算式、「10万円以上のときだけ添付必須」の条件表示にも対応。承認明細は印刷にも対応しているため、監査等で紙が必要な場面にも耐えます。

Q3. 金額によって承認ルートを変えられますか?

A. できます。条件分岐を使えば「経費1万円未満は直属上司、1万円以上は上長の上長」のように、フォームの入力値で承認ルートを自動で振り分けられます。複数承認者のAND/OR/順番承認、承認者不在時の自動処理、承認者=申請者の場合のスキップ設定など、稟議規程の例外処理まで設定できます。

Q4. 休暇申請は勤怠管理と連動しますか?

A. 連動します。休暇・残業・出張・外出・シフト変更・打刻修正の公式ウィジェット群を使ったフォームは Lark 勤怠管理アプリと関連付けられており、承認された申請データが勤怠側に自動同期されます。「承認は通ったのに勤怠簿は未修正」という二重管理が不要になります。

Q5. 承認データの集計やレポートはできますか?

A. できます。承認アプリの「データ管理」から承認データを Lark Base に同期し、科目別の経費合計や部署別の申請件数、決裁リードタイムなどを集計・ダッシュボード化できます。さらにオートメーションで「承認されたら次のフローを自動開始」「却下されたら担当者へ自動通知」まで組めます。

Q6. Lark で稟議を電子化するやり方(最初の手順)は?

A. 承認管理コンソールで「+ 申請フォームを作成」→ テンプレートを選択 → 基本情報 → フォーム設計 → ワークフロー設計 → その他設定 → 発行、の流れです。いきなり全申請書を電子化せず、件数の多い経費精算か休暇申請の1本から始め、1部署で2週間試してから全社展開するのが失敗しない進め方です(本文の導入5ステップ参照)。

まとめ — 決裁は「ハンコを待つ」時代から「どこでも即断する」時代へ

Lark 承認(Approval)は、カスタマイズ可能な申請フォーム(5種20ウィジェット)・条件分岐ワークフロー・チャット通知からの即決裁・一括承認・手書き署名・勤怠自動連携・Base 集計・決裁後オートメーションまでを備えた電子稟議システムで、20名以下なら無料の Starter プランから使えます。専用ワークフローSaaSとの最大の違いは、毎日開いているチャットの中に承認が届き、決裁データがそのまま業務DBにつながること。「社長の机で3日止まる稟議」は、仕組みで消せます。まずは経費精算か休暇申請、どちらか1本をテンプレートから作って2週間試すのが失敗しない第一歩。当社は群馬・前橋で自社EC の業務を Lark に統合してきた実装知見から、御社の稟議規程に合う承認フロー設計を中立にご提案します。

無料相談を申し込む(60 分・承認フロー設計図付)→

オンライン対応・全国可 / 無理な売り込みは致しません / Larkありきではない中立提案

関連:Base×Workflowで承認自動化 / Larkで経費精算を電子化 / Lark勤怠管理ガイド / Lark vs Teams 比較


本サイトは アウフヘーベンジャパン株式会社 が運営しています。Lark は ByteDance Ltd. の登録商標です。当社は Lark の導入を支援する独立した第三者コンサルティング事業者であり、ByteDance 社の公式機関ではありません。kintone はサイボウズ株式会社、Microsoft Teams は Microsoft Corporation の商標または登録商標です。本記事の料金・仕様は2026年9月26日時点の各社公式情報に基づく参考値であり、最新の正確な情報は各社公式ページをご確認ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次